4月18日 日本初回放送のWWE PPV 「WRESTLEMANIA29」 の感想です。
PPVの結果・内容に触れております。
これからご覧になる予定の方は、ぜひぜひご注意願います。
現地4月7日、ニューヨーク/ニュージャージー州境、メットライフ・スタジアムでの開催です(観衆80676人)。
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・トリプルH vs ブロック・レスナー
昨夏 「SUMMERSLAM」 の再戦です。
ブロック・レスナーも、フルタイム出場はせず、ビッグイベント限定のプレミアムレスラー。
そのため継続したストーリーは紡げず、どうしても相手となると、同じく常時出場していないトリプルHくらいしかいない、ということになります。
前回勝利したレスナー側の再戦の条件は、試合のルールを自由に設定できること。
レスナーのマネージャー、ポール・ヘイマンによる、トリプルH夫人にしてビンス・マクマホンWWE会長の娘・ステファニー争奪マッチにしようとか、いや、敗者がステファニーを引き取らなきゃいけないことにしようとか(笑)、実に失礼なジョークを経て、結局、「トリプルH負けたら引退」 ルールに決定しました。
トリプルHは、リアルなWWE COO・・・他のレスラーならいざ知らず、トリプルHの引退など、説得力がないも甚だしいものがありますが、反則裁定なしの “ノーホールズバード・ルール” も同時に適用され、激闘が期待できました。
セコンドには盟友の “HBK” ショーン・マイケルズがつき、やはり昨年レスナーに腕を破壊された恨みをトリプルHに託して応援です。
レスナーは元UFC王者だけに格闘技仕様・・・しかしもともとレスラーですから、スープレックスやグランドレスリングも器用なもの。
前回トリプルHの腕を破壊したキムラロックを執拗に狙い、投げっ放しジャーマン連発や必殺F-5で優位に立つ。
トリプルHはパイプイスやスレッジハンマーなど、得意の凶器攻撃で反撃に転ずると、逆にキムラロックを決めてレスナーをタップ寸前まで追い詰める!
レスナーのマネージャー、ポール・ヘイマンがパイプイスを手にリング上に乱入するも、ショーン・マイケルズのスウィート・チン・ミュージックがヘイマンにヒットして邪魔者を排除!!
リング上、昇降用の鉄階段まで持ち込まれる乱戦は、ついにレスナーの顔面にスレッジハンマーを浴びせたトリプルHが、鉄階段上でペディグリーを決めてカウント3!!!
ショーン・マイケルズも勝利を祝福し、報復を完遂したトリプルH・・・これでこの抗争も終結だと思われますが、トリプルH、またレスナーの今後についても未知数なままです・・・ふたりともまたこれで消えたりして(笑)。
・幕間 ~ 殿堂入りレスラー登場
2013年のホール・オブ・フェイム(WWE殿堂)入りした往年のスターが姿をみせ、大観衆の祝福。
今年殿堂入りしたのは、
ブルーノ・サンマルチノ ・・・ 元WWWF王者、人間発電所
ボブ・バックランド ・・・ 元WWF王者、ニューヨークの帝王
ドナルド・トランプ ・・・ 不動産王、ビンスの友人でたびたびWWEに登場
トリッシュ・ストラータス ・・・ 元女子王者、史上最高ディーバ
ブッカーT ・・・ 元WCW王者、現SMACK DOWNゼネラルマネージャー
ミック・フォーリー ・・・ 元WWF王者、ハードコアレジェンド
でした。
・メインイベント WWE王座戦:ザ・ロック vs ジョン・シナ
一年越しの再戦が実現しました。しかも今回は、ロックがWWE王者です。
実のところ、同一カードが2年連続してメインで組まれるとは意外でしたが、それほど呼び物になる顔合わせということなのでしょう。
昨年、ロックの勝利に終わり、果たしてゲスト参加レスラーに団体エースを寝かせていいものか・・・昨年のレッスルマニア記事ではわたくし みつまめ、混乱のきわみの文章でした(笑)。
もしそのときからすでに、来年までの青写真を描いていたとしたら、納得というものです。
1年・・・いや、正確には一昨年の 「レッスルマニア27」 から抗争がスタートしていたことを思えば、丸2年。
こんなに長いスパンでストーリーを練っていたWWEに驚嘆です。途中どちらかが大ケガ(あるいはトラブル)でも起こしたらどうするつもりだったのか・・・。
しかし結果、この2年のストーリーを完走したわけですから、両雄・・・というかレギュラー登場し続けたジョン・シナのタフぶりは本当にすごい。信頼が高い道理です。
再戦が実現ということは、もうシナのリベンジ達成はまず疑いないところ・・・大観衆もほぼ察していたと思われ、ロックへの声援もかなりのボリューム。
とはいえWWEを代表する両スーパースターの一騎打ちとなれば、高揚感はいや増すばかり。
序盤のレスリング、ヘッドロックの攻防から、徐々に大技に移行していく流れはまさに、メインイベント・タイトルマッチの王道。
実はロック、試合中に右足内転筋を損傷していたらしいのですが・・・そのときはまったくそれをおくびにも出さず、ぜんぜんわかりませんでした。プロの鑑。
終盤は完全にロックボトム、アティチュード・アジャストメントの、両者必殺技を執拗に狙い、それを切り返しまくるスリリングな攻防。
果てはシナの、掟破りの逆ロックボトムも炸裂しますが、ロックは粘りのキックアウト。
やがてピープルズ・エルボーが決まるもキックアウトしたシナが、攻め手を欠いたロックの一瞬の隙を逃さずアティチュード・アジャストメント投下!!
25分の攻防ついに決着・・・シナ、リベンジ達成と、約一年半ぶりのWWE王座奪還の瞬間でした。
さらに本当のエンディングは、このあとにこそありました。
勝者シナを祝福したロック、リング中央、かなり長い時間をかけてシナと言葉を交わしていたシーンが印象的です。
シナは先に退場・・・ロックはリングからスタジアムを見渡し、感慨深げな表情。観衆に向けて動いたロックの口に合わせ、“ありがとう、愛してる” と日本語字幕が入りました。
してみると、やはりこれで当分リングとはお別れなのでしょうか・・・。
退場した先のゲートにはシナが出迎え、最後にもう一度観衆に向かってお互いを讃えあいます・・・実にいいエンディングでした。
プロレスの展開として、ありがちといえばありがちな結末かも知れませんが、観たかったシーンが観られて、自分としては大満足です。
4回に渡る、長々のご覧をいただきありがとうございました。
来年2014年の 「レッスルマニア30」 は、4月6日ルイジアナ州ニューオーリンズ、メルセデスベンツ・スーパードームでの開催です。
それではごきげんよう(*´Д`)=з。