みつまめの「このレコード聴いてみた」
「BAD COMPANY」
BAD COMPANY
古今東西あまり関係なく(笑)、みつまめのお気に入りレコードを披露している「このレコ!」、今回は、このバンドです。
BAD COMPANY (1974)
Vo:ポール・ロジャース
G:ミック・ラルフス
B:ボズ・バレル
Dr:サイモン・カーク
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
イギリスのブルース・ロックバンド “FREE” が1973年に解散すると、ポール・ロジャースとサイモン・カークはすぐに新バンドの結成に着手。
ミック・ラルフスとボズ・バレルを迎えてメンバーを固定すると、LED ZEPPELIN がアトランティック・レコード内に設立したレーベル “スワン・ソング” と契約し、アルバム 「BAD COMPANY」 でデビューしました。
LED ZEPPELIN のマネージャー、ピーター・グラントがマネージメントを請け負い、やはりZEPと同じ、著名なハンプシャー州ヘッドリィ・グランジの “モービル・スタジオ” を使用してアルバムのレコーディングが行われました。
また、ミキシングはロンドンのオリンピック・スタジオで、ロン・ネヴィソンの手に成るなど、LED ZEPPELIN と極めて近しい環境。
そのZEPは、このとき大規模な全米ツアーを終えた直後の休養期間だったため、設立したばかりのスワン・ソングレーベルの第1弾レコードとして、この BAD COMPANY のデビュー・アルバムが選ばれました。
1974年5月、シングル 『CAN'T GET ENOUGH』(全米5位) に次いで発売されたアルバム 「BAD COMPANY」 は、全米1位をマークする大ヒット。
その後1983年に分裂するまで、約10年間第一線で活動し続け、2009年にポール・ロジャース/ミック・ラルフス/サイモン・カークの3人を中心に再結成。
2010年10月には、1975年以来の日本公演を行っています(ミック・ラルフスはこのとき病欠)。
このアルバムは、ポール・ロジャースらしく、極めてオーソドックスなブリティッシュ・ブルースロックの趣き。
LED ZEPPELIN のレーベル出身、という興味で聴いた自分は、最初まったく良さが理解できず(笑)、なんとも退屈に聴こえたものです。
しかしブルース・ロックのほとんどがそうであるように、徐々に、徐々に味わいが増す醸造酒のごとく、回を重ねるごとに心地よく聴けるようになりました。
それは第一にポール・ロジャースの歌の上手さ。
派手なシャウトや高音を駆使するわけではないので気付きにくかったですが、この人、べらぼうに歌が上手い!!
渋みをたたえたハスキーボイスは、シンガーなら誰でもうらやましがるに違いないはず。
『CAN'T GET ENOUGH』 や 『ROCK STEARY』、『DON'T LET ME DOWN』 など、コクのあるブルース・ロックの佳曲満載。
また 『BAD COMPANY』 と 『SEAGULL』 のトラッド・フォーク調のスローブルースも、このなかに入るといっそうの深みを感じさせます。
この作品、その作風ゆえに時代によって毀誉褒貶が激しく、音楽雑誌などで“ロック名盤OO撰”企画をやると、そのときどきのトレンドに合わせ、名盤に数えられたり、はじかれたりするらしい。
メタル華やかなりし’80年代や、2000年代前後の NU METAL/ミクスチャー がトレンドの時期には地味すぎる、と敬遠された一方、’90年代初頭のグランジ・ブームや、’00年代後半のロック原点回帰のおりには、’70年代の古き良き時代の味わい深い名盤、と言われる極端なまでの評価の上がり下がり・・・。
変わらないはずの “過去の出来事” が、実はその時代の空気に沿って変転する、というなんとも不思議な社会的・歴史的現象をロック・アルバムの分野で体現する、珍しい “名盤” です。
それでは最後に、アルバムから 『CAN'T GET ENOUGH』 をご紹介♪
「BAD COMPANY」
BAD COMPANY
古今東西あまり関係なく(笑)、みつまめのお気に入りレコードを披露している「このレコ!」、今回は、このバンドです。
BAD COMPANY (1974)
Vo:ポール・ロジャース
G:ミック・ラルフス
B:ボズ・バレル
Dr:サイモン・カーク
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
イギリスのブルース・ロックバンド “FREE” が1973年に解散すると、ポール・ロジャースとサイモン・カークはすぐに新バンドの結成に着手。
ミック・ラルフスとボズ・バレルを迎えてメンバーを固定すると、LED ZEPPELIN がアトランティック・レコード内に設立したレーベル “スワン・ソング” と契約し、アルバム 「BAD COMPANY」 でデビューしました。
LED ZEPPELIN のマネージャー、ピーター・グラントがマネージメントを請け負い、やはりZEPと同じ、著名なハンプシャー州ヘッドリィ・グランジの “モービル・スタジオ” を使用してアルバムのレコーディングが行われました。
また、ミキシングはロンドンのオリンピック・スタジオで、ロン・ネヴィソンの手に成るなど、LED ZEPPELIN と極めて近しい環境。
そのZEPは、このとき大規模な全米ツアーを終えた直後の休養期間だったため、設立したばかりのスワン・ソングレーベルの第1弾レコードとして、この BAD COMPANY のデビュー・アルバムが選ばれました。
1974年5月、シングル 『CAN'T GET ENOUGH』(全米5位) に次いで発売されたアルバム 「BAD COMPANY」 は、全米1位をマークする大ヒット。
その後1983年に分裂するまで、約10年間第一線で活動し続け、2009年にポール・ロジャース/ミック・ラルフス/サイモン・カークの3人を中心に再結成。
2010年10月には、1975年以来の日本公演を行っています(ミック・ラルフスはこのとき病欠)。
このアルバムは、ポール・ロジャースらしく、極めてオーソドックスなブリティッシュ・ブルースロックの趣き。
LED ZEPPELIN のレーベル出身、という興味で聴いた自分は、最初まったく良さが理解できず(笑)、なんとも退屈に聴こえたものです。
しかしブルース・ロックのほとんどがそうであるように、徐々に、徐々に味わいが増す醸造酒のごとく、回を重ねるごとに心地よく聴けるようになりました。
それは第一にポール・ロジャースの歌の上手さ。
派手なシャウトや高音を駆使するわけではないので気付きにくかったですが、この人、べらぼうに歌が上手い!!
渋みをたたえたハスキーボイスは、シンガーなら誰でもうらやましがるに違いないはず。
『CAN'T GET ENOUGH』 や 『ROCK STEARY』、『DON'T LET ME DOWN』 など、コクのあるブルース・ロックの佳曲満載。
また 『BAD COMPANY』 と 『SEAGULL』 のトラッド・フォーク調のスローブルースも、このなかに入るといっそうの深みを感じさせます。
この作品、その作風ゆえに時代によって毀誉褒貶が激しく、音楽雑誌などで“ロック名盤OO撰”企画をやると、そのときどきのトレンドに合わせ、名盤に数えられたり、はじかれたりするらしい。
メタル華やかなりし’80年代や、2000年代前後の NU METAL/ミクスチャー がトレンドの時期には地味すぎる、と敬遠された一方、’90年代初頭のグランジ・ブームや、’00年代後半のロック原点回帰のおりには、’70年代の古き良き時代の味わい深い名盤、と言われる極端なまでの評価の上がり下がり・・・。
変わらないはずの “過去の出来事” が、実はその時代の空気に沿って変転する、というなんとも不思議な社会的・歴史的現象をロック・アルバムの分野で体現する、珍しい “名盤” です。
それでは最後に、アルバムから 『CAN'T GET ENOUGH』 をご紹介♪