最近、降って湧いたような <由紀さおりさんブーム>。
発端は、アメリカのピンク・マルティーニのリーダー、トーマス・M・ローダーデイルが、地元オレゴン州ポートランドの中古レコードショップで、『夜明けのスキャット』 のアナログ盤をジャケ買いしたところからだそうです。
そこからトントン拍子に話が進み、2010年3月に由紀さんとピンク・マルティーニの初共演。11月にはロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで共演。そしてついに今年、アルバム 「1969」 の制作に至りました。
もともとは由紀さおりさんの大ヒット 『夜明けのスキャット』 が1969年発表であることにちなんで、同年の国内ヒット曲をカバーする、という企画だったそうですが、ピンク・マルティーニと共作するにあたり、日本のみならず世界的な1969年のヒット・ソングをカバーする、というコンセプトに発展したとのことです。
この話題に接し、1969年という年次に覚えがありました。
あれっ、この年号みたことあるな・・・。
探したら、ありました。
1969年の 「NHK紅白歌合戦」 再放送のビデオテープ。
あまりに前すぎるかと思い、紹介することはないかもと考えていたこの年の紅白。
1969年がクローズアップされることなど千載一遇の機会。
このブームに乗っかり、今回の紅白プレイバックは第4弾は、1969年をセレクトします。
なお、ビデオは白黒ですが、当時の本放送はカラーでした。
モノラルしか残ってないのは、NHKの管理が杜撰だから。
今でこそNHKアーカイヴス、などと称して映像を保存・発掘することに力を入れているようですが、1970年代以前の放送テープなど、ろくに残してないんですよ、あの局は(失笑)。
そういえば、こんなに話題なのに、今回の紅白には由紀さおりさん、選ばれてないんですね。
秋口から噂になってた歌手は、ほぼ予想どおり選ばれたので、たぶんその頃にはもう、出場者が決まってたんでしょう、まさか今になって由紀さんが話題になるとは思わなかったってところでしょうか(笑)。
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「第20回NHK紅白歌合戦」
1969(昭和四十四)年12月31日・東京宝塚劇場
総合司会 宮田 輝(NHK)
紅組司会 伊東ゆかり
白組司会 坂本 九
視聴率(9:00~11:45)・・・69.7%
↑
この時代にしてはちょっと低いですが
裏番組はコント55号の<野球拳>笑。
司会者トリオ。伝説のアナウンサー、宮田 輝さんと坂本 九さん、そしてナベプロのアイドル 伊東ゆかりさん。
『黒ネコのタンゴ』 の替え歌で、両チーム罵倒合戦(笑)。大ヒットさせた子役・皆川おさむさんは出ていません。午後9時に番組開始でしたから、いたし方なし。
しかし今だったらぜったい目玉にしてたはず。芦田愛菜ちゃんと鈴木 福くんみたいに(笑)。
なんと先攻・後攻をジャンケンで決める(笑)。ジャンケンの掛け声もちょっと変。
「ジャンケン、ジャンケンポイの、あいこで、チョッとパ~」。
トップを飾る 青江三奈さん 『池袋の夜』。
トレードマークのカラーリングした髪色は、白黒のため不祥ですが、おそらく赤の入った栗色だと思われます。
この年の代表曲のひとつ 『ブルーライト・ヨコハマ』。
歌うのは いしだあゆみさん。「1969」 でもカバーされています。
この方の一家は、芸能三姉妹で、NHK朝の連続テレビ小説 「てるてる家族」 の題材になりました。
今年 『北国の春』 で、22年ぶりに紅白に復帰する千 昌夫さん。
2回目の出場は 『君がすべてさ』。
あっ、眉間のホクロがないっ。
大河ドラマ 「天と地と」 にちなみ、応援ゲストはこの衣装。
なべおさみさんと藤田まことさん、最後はお酒を酌み交わして和解。
<酒だ> 信玄と、<ウイスキー> 謙信 だって・・・∑(゚Д゚)。
フォーク・ソングが登場してきたご時世。ステージにジーンズ姿で上がることが奇異だったらしい。
カルメン・マキさん 『時には母のない子のように』。
華やいだ舞台を一変させる不思議なムード。
伝説のシャンソン歌手 越路吹雪さん 『愛の賛歌』。
歌詞の一語一句に表情と仕草を交える名演で、思わず歌の世界に引き込まれます。
ザ・キングトーンズ 『グット・ナイト・ベイビー』。
驚くほどモダンなソウル・バラードで、この時代・・・というより、今にしても邦楽でこのエッセンスの曲はないです。
リードボーカル 内田正人さんのファルセットは絶品!
そして 由紀さおりさん 『夜明けのスキャット』。
歌詞のない名曲、といわれますが、2番には歌詞があります(笑)。歌声といい、ルックスといい、数十年間 印象が変わらない。それが今回のブレイクの大きな要因なんでしょうね。
坂本 九さん 歌うはこの名曲。
けっして歌の上手い方ではないですが(笑)、ステージが明るくなる華を持ったスターです。
森山良子さん初出場 『禁じられた恋』。
森山直太朗さんのお母様。かまやつひろしさんと従兄妹。『さとうきび畑』 『涙そうそう』 に至る今でも大活躍。
それにしても、この年のカメラワークはどアップが多い(笑)。
佐川満男さん 『今は幸せかい』。
後に、紅組司会 伊東ゆかりさんと結婚。先日 「相棒」 にゲスト出演してた...
美少年キャラだったころの美川憲一さん 『女とバラ』。
地味~なスーツ姿で歌いました。紅白には’68~’74、とんで’91~’09と出場。
最後を飾るはもちろん、昭和歌謡の女王 美空ひばりさん。
これが7年連続の大トリで、『別れてもありがとう』。 NHKと袂を分かつ1973年の前年まで10年間大トリでした。
すごく古い年次でしたが、いかがでしたか~☆
それではまた次回の紅白プレイバックで('-^*)/。