BURRN!誌が繰り返し書いていた複数の文章をまとめ、要約し、それをベースに再構築。
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80年中期からのヘビメタ・ブームは華やかで明るいゴージャスなヘビメタで溢れ返ったわけですが、
日本でのこの80年代のヘビメタ・ブームは、実はロックが好きだからではなくメロディーが好きだからというメロディー至上主義が作り上げたという不自然な形でメタル・バブルが膨れ上がったものであるため、90年代の欧米のシーンの変化にはついていけませんでした。つまり、日本の場合、ハード&ヘヴィーな部分に惹かれてのブームではなく、ポップでキャッチーなメロディーに惹かれてのブームであったため、ポップ性の無いハード&ヘヴィーな次のグランジには行けなかったのです。
そのため日本のHM/HRメディアは、欧米のメインストリームとは全く無関係に、日本人へビメタ・ファン好みのHM/HRを世界中から発掘して、日本の市場だけで売ればいい・・・いわゆる「ビッグ・イン・ジャパン」を誕生させ、日本独自の供給を続けました。
すなわち、BURRN!誌はハード・ロックの復権であったグランジには行かず、80年代メタル育ちの日本人の感性にあうジャーマン・メタルやネオクラなどの音楽を探し出し、世界的な動向とは全く関係の無い日本独自のHM/HRシーン/マーケットが確立、日本人好みのHM/HR系バンドが世界情勢とは全く関係なく日本だけでビッグだという“BIG IN JAPAN”現象が生まれたのです。
すなわち、BURRN!誌はハード・ロックの復権であったグランジには行かず、80年代メタル育ちの日本人の感性にあうジャーマン・メタルやネオクラなどの音楽を探し出し、世界的な動向とは全く関係の無い日本独自のHM/HRシーン/マーケットが確立、日本人好みのHM/HR系バンドが世界情勢とは全く関係なく日本だけでビッグだという“BIG IN JAPAN”現象が生まれたのです。
ヘヴィーなロックよりもメロディアス・ポップなものを好む日本人へビメタ・リスナーの需要に応えイングヴェイ・マルムスティーン、ROYAL HUNT、HAREM SCAREM、FAIR WARNING などといった「ビッグ・イン・ジャパン」が生まれたわけです。
BURRN!誌は「日本人HM/HRファン好み」の“ビッグ・イン・ジャパン”を誕生させたと自慢していますが、実はこれが最大の落とし穴でした。
つまりBURRN!誌の言う「日本人HM/HRファン好み」というのは結局「80年代メタル育ちの人達の好み」限定であって、70年代、90年代、00年代、現代の人達の好みは考慮していないということですから。
そのことにより、いわゆる日本人HM/HRファンは80年代メタルを聴いて育った今の30歳代後半から50歳代前半の年配の特定の固定された人達に限定されてしまい、どんどん高齢化が進んでいます。
このBURRN!によって形成されている、いわゆるこの日本のHM/HRシーンの80年代メタル嗜好は今も続いており、現在も80年代メタル路線及びその延長路線の北欧やドイツなどのメロスピ、メロパワ、メロディアス・ハード、メロデス、美旋律様式美、ネオクラシカル、ゴシック・メタル/シンフォニック・メタル等が主流です。
この日本独自のHM/HRシーン/マーケットも、20年も経つと、いい加減「昔の音楽」を実践できる外国アーティストも消えてきました。
日本におけるHM/HRシーンは、このまま、マニアの人達だけが昔の幻影を追い続けるという図式が続くのでしょうか。
このBURRN!によって形成されている、いわゆるこの日本のHM/HRシーンの80年代メタル嗜好は今も続いており、現在も80年代メタル路線及びその延長路線の北欧やドイツなどのメロスピ、メロパワ、メロディアス・ハード、メロデス、美旋律様式美、ネオクラシカル、ゴシック・メタル/シンフォニック・メタル等が主流です。
この日本独自のHM/HRシーン/マーケットも、20年も経つと、いい加減「昔の音楽」を実践できる外国アーティストも消えてきました。
日本におけるHM/HRシーンは、このまま、マニアの人達だけが昔の幻影を追い続けるという図式が続くのでしょうか。
BURRN!誌は、日本のHM/HR市場は縮小の一途をたどっており、このままでは日本のHM/HRシーンは一部の好き者だけのためのものになってしまうと、冷え込む現状に危機感を抱いています。
BURRN!は不安を募らせてますが、しかしこういう危機的状況にしてしまったのは勿論、いつまでも80年代的価値観に偏ったままのBURRN!誌自身であるのは言うまでもありません。
ここで誤解してもらっては困るのですが、80年代メタルが悪いと言っているわけでも、80年代メタル・ファンが悪いと言っているわけでもありません。
BURRN!誌は80年代メタルだけでなく、90年代も00年代もちゃんとフォローすべきでしたし、現代のMetal/Hard Rockにも正面から向き合うべきであると言っているだけです。まあ、今さら手遅れであるのは重々承知していますが。