『Play a Life』@博品館劇場
2024/2/8(木)14:00
黒猫チーム: 相葉裕樹 松原凜子 豊原江理佳
2024/2/8(木)19:00
白猫チーム:佐藤隆紀(LE VELVETS) 平川めぐみ 屋比久知奈
はじめてこの作品を観たのは2016年。
青猫チームとして廣瀬(当時は広瀬)友祐くんが出演していたときでした。廣瀬くんきっかけで、キャパ100?とかの小劇場へ珍しく足を運んでみたら、これが大当たり。めちゃめちゃ良質な作品で、空間で、嗚咽が止まらないくらい泣きながら観て、耳に残る音楽と共に心がホコホコするのを感じながら寒空の下を帰路についた記憶があります。
幾度も再演を繰り返し、昨年はドラマ化もしたりと人気作へと成長した本作ですが、私が劇場で観るのはそのとき以来となりました。
今回のキャストが発表されたときに感じたのは、うわー絶対良い!盤石!とかでした。特に白猫チーム。あまりにも確実に「巧い」メンツで揃えすぎてて、ちょっとこの作品のもつある種の未熟さみたいな魅力が損なわれそうだなーと思ってしまったくらい。
なので、黒猫チームでチケットを取りました。(そもそも長野遠征を週末に控えていたので通い詰めることは最初からしないつもりでした)
というわけで黒猫チーム。
初日でした。
いやー改めて、あまりにも良い作品。
めちゃめちゃよくできた本と音楽ですよねえ…
ダバダバ泣いた。ばっちがちょっと心配になるくらい役そのもの。良すぎ。合いそうな役なんじゃないかな〜と思ってたんだけど、予想以上でした。
カラリとした明るさの中の不安定さというか、未来を予見したような絶妙な役作りで…前半から胸に迫るような切なさ、切実さがダイレクトに伝わってきてもう冒頭からポロポロ泣けてきてしまった。
えりかちゃんの教育実習生は、ルーツが日本以外にあることを自然と感じさせてくれるすごさがあったし、もちろんかわいくて、希望に満ちていて素敵でした。
りんこさんの終盤の鬼気迫るほどの母性というか…思いが溢れているさまは新しい感じを受けました。
で、終演後に客席からロビーに出たら、「リピーターチケット販売してます!」みたいな声が聴聞こえてきて、スス〜っと吸い寄せられてみたら「今日の夜公演もご用意あります!あと1枚!」って聞こえて、「えっ(…と今日、ソワレは白猫だ)」って3秒考えて売り場に並んで、幸い前にいた方は週末のリピチケを求めてたので、無事に購入。
突然のマチソワ決定。(3時間つぶした。新橋から有楽町まで散歩してファミレスでごはん食べてパフェ食べた。笑)
で、白猫チーム。
再びダバダバ泣いた。
白猫は特に物語の後半がえぐいって印象でした。
そしてやはりめちゃめちゃ技巧を感じた。しゅがーさんがいい声すぎるし、屋比久ちゃんの細部まで行き届いたお茶目さもすごい。
しゅがさんがかなり冒頭にチョークケースを机から誤って落としちゃってたんだけど、拾い上げかたが思いのほか雑で、それは大切なものちゃうんか…??!と思ったけど、役の前半の動きがちょっと全体的に大雑把っぽいのはおそらく役作りなんだろうなーという理解をしました。後半、真骨頂って感じだったので。
暗転するシーンすごかったなあ…!声だけで全部伝わるの。
しゅがさん(役)はかなり愛がいきすぎちゃってて不穏だし、人を不安にさせるというか、純粋に怖さを感じた。
チームごとに出る空気感がやはりかなり違っていて、いや〜しみじみ芝居って面白い!!
リピチケブースの対応やエレベーター列の案内や席ごとに置かれたチラシなど、劇団の皆様のあたたかさも嬉しくて、今回はこの作品にしては大きな劇場施設ではあったけれど、全体に漂う空気感は2016年に感じたあのときのものが色濃く残っていて、なんだかそれもとても良かったです。