ピアノのお医者さんと話して… | Mの集い

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日曜日のクラリネット伴奏と伊東が終わり、翌朝実家の方でのレッスンしてから慌てて東京戻って、ピアノ調律師さんとの待ち合わせに間に合うように帰りました。

4時間以上いてくれて調律だけでなく、平均律と純正律の音のウネリの違いなんかも実際に見せて聴かせてくれました。

結論からいうとピアノっていう楽器の不完全性を実感しましたね…

そもそも良い音程ってなんぞやって話にまでなりますが…

和音を色々聴かせてくれて、3度だと1秒間にこれだけのウネリとか…

(ミーンミヨヨヨヨみたいな音す。)

5度4度は少ないとはいえやはり1秒間に一回以上はうねってる。

それに低音からの倍音が加わるから、実際は色んな音が渦巻いてグチャグチャなんだとか…

実際に正しい音程なんてオクターブしかないらしい

さらにハンマーで弦が下から持ち上げられると、超高速カメラで見ると分かるらしいんですが、微妙にその瞬間も音程違うらしいんですね。

だからアタックのときでなく、その後2.3秒して伸びた音に調弦しないといけないらしいんす。

その他色々話が聞けましたよ。

あと高い音はチューナー通りに合わせると低く感じるから耳で合わせてるとか

弦がピーンと張ってる為にかかる圧力って100キロぐらいあるらしいけど、それはメーカーによって違うみたいで、太鼓とかと同じ原理でパンと張ってる方がいい音がするけど弦が切れやすいとか…(ベーゼンドルファーとからそうらしい)

弦を引っ張るピンの下は木だから、老朽化するとそこがかなりネックだとか…

弦をピーンと張る圧力が強くなると音程も上がってしまうから、弦の太さも変えてそれを調整するとか…

弦が切れたりしたらそこだけ新品に張り替えるなるから音質も不自然だし、音程も狂いやすいからいい事ないだとか

ピアノを理想の状態でピアノ線だけで純粋な低音を作るとしたらフルコンでも長さ足りないとか…

ピアノの新しいモデルが出た時には意外にいい部品使ってるけど、そのあとは利率重視になるからちょっと質が落ちるとか…(車と同じらしい)

調律師さんの持ってるねじ回しみたいなのが国産のピアノと海外のピアノのネジの大きさによって使い分けられてるとか…

そのねじ回しがネットで安く調律セットみたいに売ってるとか…

ピアノの搬入や輸送は、常に陸路だから北海道とかに卸す時には、ピアノ輸送の専門会社をまとめてくれるヤマトとかの大手に頼んで、中継しながら何社かで運ぶとか…

タケモトピアノはピアノを買ってその後どうしてるのかと思ったら業者に主に販売してるとか…

それに付随してバイク王のシステムとはここが違うとか(笑)

などなど…

ピアノってすごい奥が深い。


個人的には、アカペラが好きとか弦カルが好きとか、ピアノが加わらない方が好きなのは、綺麗にハーモニー作られた時には、ピアノって邪魔者でしかないような感覚があったんだけど、そういうことかな…


要するに色々感じたけどこんなに不完全楽器…


調律師さんとの結論は…

不完全だからこそ個性が出て味がある…

ということでした。

ちゃんちゃん(笑)