アルバイトの職場には、70代と思われる男性、女性の先輩がいらっしゃる。
同じ時給勤務という非正規社員で、その方々が働いている姿はシャキシャキと元気なのだが、同じ時間に仕事を終えて建物を出て歩いて行く姿を目にした時は少なからず衝撃を受けた。
男性と女性のそれぞれが老化による変形性膝関節症なのである。
その姿が記憶にしばらくとどまっていた今日、ミニコミ紙の編集会議の帰り道で二首のヘボ短歌をひねってみた。
さまでして労働するや 七十才(ななそじ)が 変形膝の身を震わせつ
七十才(ななそじ)が時給勤務で糧を得る この国の未来に光あるや
おことわりしておくが、変形膝そのものは勤務中には気づかなかった。10年近く勤務しておられるそうだから、身体の動かし方は慣れたものなのだが、それでも帰り道を歩く姿に、私は(そうまでして働き続けない事情があるのか)と少々やり場のないため息が出たのだった。