ときがわ町椚平(くぬぎだいら)の姥樫(うばかし) | 恋着、横着、漂着 遊び盛りゆるゆるのびのび60代

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2年早く退職して機能と効率のタガを外すことが出来ました。
人生をゆるゆるのびのびと楽しんで味わって行きたいと思う60代です。

 午前9時過ぎに実家をスタートして最寄りのガソリンスタンドで給油した。

 今日めざすのは、ときがわ町椚平(くぬぎだいら)の姥樫(うばかし)である。

 ネット上の「埼玉県の巨木リスト」を参考にさせていただき、この一体のみを拝謁することにした。

 交差点の「宿(しゅく)」を左折すると、ときがわ中学校が見えて来る。何度か拝謁して来た萩日吉神社の児持杉はこの中学校の左の路地を入って行くのだが、今日は立ち寄らず、右にカーブしている道をそのまま進む。

 いくつかの地点で「姥樫」の標示を目にしたが、それでも迷った。ここまでの細かな道になるとツーリングマップルには記されない。

 峠を超えようとする地点で人家がいくつかあり、そのうちの一軒の庭で人が見えたので停車し、お尋ねした。

 結果、行き過ぎたことが分かった。

 峠道を下って戻り、公衆トイレの地点を右折し、ひたすら進む。

 途中、「通りぬけられません」との標示があったが、通行止めにまではなっていない。

 しかし、道は狭い。尚且つ、ここからは舗装道路ではない。泥水をはねながらゆっくりと進む。

 しばらく進んで、今度は完全に「通行止め」である。

 ここからは徒歩で行くしかない。

 

 

 

 右側は山、左は谷である。山の斜面には巨岩がおわす。

 これも神または神の使いのように見えて来る。

 数百mは歩いただろうか。

 木橋がある。

 ここから200mらしい。過去に訪ねた方の投稿に書かれていた。

 

 

 

 重装備のままだから、ここまでもなかなか体力を使う道のりだった。

 

 

 

 右の頭上にほの見えている。

 

 

 

 諸星大二郎が描きそうな世界である(笑)。太くしなりねじれた枝が手を広げているのが手前の樹々の間からも見える。

 

 

 

 これは奇観である。息を飲む。

 

 

 

 しかし、陽射しの強さもあってか、おどろおどろしさは感じられない。

 神木の中でも異形のカミである。

 

 

 

 この姿は圧巻である。

 

  

 

 近づくと順路があることが分かった。

 

 

 ぐるりと回れるわけではない。左側から時計回りに背後にまで回り、見終われば元来た順路を帰る。

 

 

 

 幹周り6,58mとあるが樹齢も樹高も不明である。

 最後に御礼を述べ、歩いて来た道を戻る。

 

    

 

 右の谷を見ても巨岩がおわす。

 こうした時、もう一人いれば大きさが分かりやすいのだがとも思ったが、こんな酔狂な日帰り旅を二つ返事で聞く友人知人などいない(笑)。

 

 さて、もう満足し切った。一日分の体力も使い切った気がする。

 相棒にまたがり、ゆっくりと山道を戻る。

 おっと・・・せっかく相棒と来たのに撮るのを忘れていた。

 しばらく走ってから再び停めて撮った。

 

 

 

 

 宿の交差点まで戻り右折して、しばらく進んだところに観光客用のトイレと休息所がある。ここでトイレを借り、再び、のんびりと出ようとしたところで、一人の男性に声を掛けられた。

 私と同年代だろうか。燃費について尋ねられた。

 インドネシア国内生産・流通のこのホンダ・バリオは公称で1ℓ46.9kmだが、トライクスタイルの相棒は46.67kmであることを伝えた。男性は燃費のよさに驚いていた。

 今日は愛車のフォードに自転車を載せて来たらしい。私の相棒の横に停めてある。

 姥樫に行くのも一興とおすすめした。

 

 立ち話の中で、ついつい自分も饒舌になり、前のオール・メイドイン・チャイナのモンキーもどきトライクが壊れ続けていたこと、そして色々と迷った挙句、この相棒を買ったのは大正解だったことなどを話した。

 「いやあ、買ってよかったと思えるものってそんなにないですよねえ」と言われた。

 この方は、バイクもかなり乗って来たらしい。

 しかし、今後、バイクに乗ることは奥さんが認めないと言う。

 「安全という点で言えば、トライクはバッチリですからおすすめですよ。ただし、カーブはバイクとちがって、こんな風に」

 としぐさをすると

 「あ、体重移動ですね」と直ぐ返して来た。

 あ、これは勘のいい方だなと思った。

 ぜひ、おすすめしたいと改めて伝えた。

 話の途中にバックギアがあることに驚いていたが、帰り際、実演して見せると大変感心してくれた。

 

 

  さて、久しぶりにヘボ短歌をひねってみた。

 

  ときがわ町椚平の姥樫を歌う(と添え書きの上で) 

 

  ☆天空に 向かいて御身は 憤り 嘆き苦しみ 狂い生きるや

 

    ※源実朝の「大海の・・・」に倣おうとした歌ながら及ばず、お粗末(笑)。

 

  関連文献 『ツーリングマップル』、『神木探偵』