ＴＥＴＲＯ
監督 フランシス・フォード・コッポラ
主演 ヴィンセント・ギャロ、オールデン・エーレンライク、マリベル・ベルドゥ
2009年米・伊・アルゼンチン・スペイン
またまた…
イタリアのマフィアの話かと思いこんでいたら
違いました。
コッポラだから、そうかと
実は私かの有名な「ゴッド・ファーザー」を観たことがなくて「地獄の黙示録」もしかり
たぶん、初コッポラ(父)。
そして初シネマート六本木。
観ていない私が言うのもナンですがコッポラとヴィンセント・ギャロ、このビッグネームの組み合わせで
なぜ単館？？
つまらないのかと思いきや、いやいや、面白い！！
冒頭からして素敵
モノクロの画面、バスを降りるベニー
暗示的ないくつかの垂れ幕
捜し当てた兄、アンジェロは名前をテトロと変え
優しい恋人ミランダと暮らしていた。
自分は家族を捨てたのだとベニーを歓迎しないテトロ
そこには家族の秘密が隠されていた。
偉大な父親に苦しむ息子、振り回される家族
これってコッポラの個人的な心情？
最後までテトロは権威を拒否し、無名であることを望む
例え自らの才能を犠牲にしても…
名声より家族が大切という、自身の子供たちに向けたメッセージかと思うこの作品、
いまのコッポラが好きなように撮ってそれでいて飽きさせず、さすがに完成度も高い。
興行的に失敗だったのかも知れないけれど、せめて日本では
もっと大規模に公開されても良かったのでは？
それにしてもヴィンセント・ギャロの狂気を帯びた目つき
この人は乱暴でわがままで傷つきやすく、優しい
そんなキャラクターが定着
真面目とか明るいとかは無理そうですな…
ベニー役のオールデン・エーレンライク、若い頃のディカプリオみたい！
映画の後はお気に入りとなった「つるとんたん」で
うどん会席コースを満喫
そしていつも趣味の良い友達が着ていたチビディーニのコート、か、可愛い！
あまりに素敵だったので写真に撮らせてもらっちゃった
