「サンザシの樹の下で」 | Mの映画カフェ♪

Mの映画カフェ♪

映画の感想など


Mの映画カフェ♪-110712_190436.jpg


監督 チャン・イーモウ
主演 チョウ・ドンユイ、ショーン・ドゥ
新宿ピカデリー

1970年代初頭、文革下の中国。教師をめざす高校生ジンチュウは農村学習(実習)の滞在先で青年スンと出会う。

ジンチュウの両親は右派とみなされ迫害を受け、生活は苦しい。教師になって一家を支えようとする少女には
党幹部を父に持つ、明るく優しいスンとの恋愛は
許されないものだった。

ものすごくシンプルでストレートなお話です。

小枝の端と端を持って手をつなぐ、純真な二人の恋愛はもどかしく
観ていて恥ずかしくなるほどだけど

ささいな出来事に喜んだりがっかりしたり
誰でも覚えのあるなつかしい感情がよみがえる。

静かで平坦なストーリーにみえて、実は丁寧で繊細…!

後半は
…涙なくしては観られません!

泣くだけ泣いたら、強く生きて欲しいと思いながら
何だかスッキリした気分で映画館を後にしたのでした。

国に、政治に振り回される理不尽さは、「小さな村の小さなダンサー」でも描かれていた。
党に従順であれ、失敗するなと厳しく接する母親の態度は
娘に対する愛情なんだろう。

それでも抑えられない感情は、国も時代も関係なく私たちの胸に届く。


待望のチャン・イーモウの新作
公開4日めにしては驚くほど人が入っていなかった。
都内ではココでしか公開されていないのに…

「初恋のきた道」はBunkamuraル・シネマだった。
(Bunkamuraは今月から12月下旬まで改装のため休業中)

やはりこういう作品は
ル・シネマか銀座テアトル、シャンテあたりのほうが合っているような。
単館にはそれぞれの観客がついていて、映画館のセレクションを信じて足を運ぶ人がいると思う。

新宿ピカデリー、新しくて観やすく上映作品だって悪くないが
やはりシネコン。
客層が若いし、なにか違う気がする。

それにしても
「紅いコーリャン」「あの子を探して」を観ていないのが悔やまれます。


帰り道、夫との会話

「帰ったら下流のゆうげが始まってるね」(夫)

ゆうげ?
ばんげ?

「か、下流のうたげだよねぇ!?」

帰宅後
録画しておいた下流の宴、ちゃんと観ました。
こちらは来週、最終回。

黒木瞳演じる小ウルサイ母親は大袈裟にうっとおしい。あれは愛情なのか身勝手なのか
私は愛情だと思うけど
家事をキチンとこなし家族に気を配り、
いつも身ぎれいにしているのがどんなに大変か…
少しくらい見栄っ張りだからといってそんなに責めないでほしい。
私にも見栄っ張りなところ、あります。

(主演のチョウ・ドンユイさんの直筆)

Mの映画カフェ♪-110712_190707.jpg