先回は、
「三代で完成するということは、最初から創造の原理の中に織り込まれていたことだったのでは。また、復帰は再創造摂理であり、創造原理に従ってなされるのだから、復帰にもこの三代完成が適用されるのでは。」
ということを確認しました。先回の御言から、再度、次の2つを提示しておきます。
「神様において、新しい朝を迎える一番の栄光の時とは、肉体をまとうことができる時です。その次には、愛することができる人(夫婦)をもつ時であり、その次には、孫を愛せるときです。息子、娘よりも孫を愛せる時のほうが、より大きな栄光のときです。」(天国を開く門 真の家庭 P67、祝福家庭と理想天国Ⅰ P936 1978.1.22)
「その次は何ですか。(三大王権です) 三大王権とは何ですか。霊界と肉界、未来がありません。一代が神様であり、二代がアダム・エバですが、三代をもてませんでした。四位基台を築けなかったのです。それゆえ、中心がありません。軸がなくなりました。中心がなく四方へと回っていくのです。未来(子孫)が自分勝手に、ばらばらになるのです。垂直線がないのです。それが堕落です。三代を継続させられなかったことが堕落です。あなたたちはそれを知らなければなりません。三代の継続です。」 (祝福家庭 7 P20 家庭盟誓について)
さて、私達は、アブラハムの家庭の摂理が、アブラハム、イサク、ヤコブと三代に延長されたのは、アブラハムの象徴献祭の失敗によるものと理解してきました。ですが、より、本質的な理由は、アブラハムの家庭にも、上の「三代完成」という原則が適用されたということなのではないでしょうか。ですから、仮に、アブラハムが象徴献祭に成功していたとしても、違う形で三代にわたって摂理・御旨がなされ、三代にわたって完成される予定になっていたのだと考えられます。
このこことは、遡って、ノアの家庭でも、アダムの家庭でも言えるのだと思います。
また、もし、イエス様が当時の人々や国から正しく迎えられていたら、イエス様は結婚され、三代で理想家庭の完成となり、三代にわたって救いの摂理か継承され、イエス様の孫の代でその完成となっていた可能性があったのではないでしょうか。
では、文先生の場合はどうだったのでしょう。私達は、「再臨主」と呼べるのは唯一・絶対で一代限りと理解してきました。ですが、
「真のご家庭が三代で完成され、人類の救いに対する権能も三代にわたって継承され、すべてが三代で完成される」
ということは、「絶対ない」と断言できるのでしょうか。
感情論にならずに、論理的にご検討頂けたらと思います。
『創造理想』と『人類の復帰』は、分けて考えるべきで、『創造理想は三代で完成』、『人類の救済はあくまでメシア一代限り』となるのでしょうか?
感情論としてはわかりますが、それでは、理論に整合性がありません。
ただし、「三代完成」、「三代の継続」と言った場合、創造原理と復帰原理では少し、状況が違うところも見受けられます。
創造原理では、
「アダム家庭においては、神様が一代ならばアダムは二代であり、アダムの息子、娘は三代目になりますがその三代を見ることができなかったということが堕落です。」(ファミリー98年9月 P6 「世界平和統一家庭連合」世界副会長就任式における御言)
という御言にあるように、神様から数えて三代と言っておられます。ところが、復帰摂理の場合、上のアブラハム家庭の例では、「アブラハム、イサク、ヤコブの三代」となります。
ただし、「おじいさんは神様の立場」という御言もありますから、「神様から見た三代」と「アダムから見た三代」という2つの原則が相似形で続くことにより、アダムが完全に神様の似姿となっていくということだったのではないかと考えることもできます。
「もしも、アダム家庭が堕落しなかった場合には、おじいさんには神様と同じように侍ればよいのです。歴史を経て霊界に行って先祖達の一番最後の者として残された主人がおじいさんなのです。ですから神様の代わりです。」 (ファミリー93/9 32p~33p 日本人特別修練会における御言 1993年 4月16日 ベルベディア)
いずれにしても、全人類の救済という大事業は、一人の方が一代で完成させるにはあまりにも膨大すぎるように思います。文先生のような方が、三代にわたって続けて登場されたとしても、大変なことのように思います。第33の記事で確認したような「後継者」の登場は必須なのではないでしょうか。
「アダム・エバは二代であり、その息子・娘が三代です。三代から四位基台が広がっていきます。アダムは、神様の愛、すなわち一代の愛しか受けることができませんでした。しかし、アダムの息子・娘は、神様の見えない父母の愛と、アダム・エバの見える父母の愛の二つの愛を受けるのです。
アダム・エバの心を中心として、霊人体に神様の愛の血族が三代の息子・娘に連結されます。ですから、二つの父母、二つの国の王の血統を受け継いだ、アダム・エバの息子・娘から地上・天上天国が出発するのです。
堕落した皆さんは、神様の愛と真の父母の愛を受けられなければ地獄に行きます。天国ではありません。それを知らなければなりません。その三代の神様の愛を成すためにアダムが来たのであり、メシヤが来られたのです。そして三代を成して天国の種を拡大して行くのです。」 (ファミリー99/1 第39回「真の子女の日」記念礼拝の御言 1999年11月19日 ニューヨーカーホテル)
文先生は、はっきりと
「その三代の神様の愛を成すためにアダムが来たのであり、メシヤが来られたのです。そして三代を成して天国の種を拡大して行くのです。」
と言っておられます。
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