2010/08/08(日)
LEONです。
2000年11月13日 東京オペラシティ・コンサートホールでライヴ収録された
ギュンター・ヴァント指揮 北ドイツ放送交響楽団のDVD2枚組を久しぶりに
視聴しました。
この時1912年生まれのヴァントは88歳でありました。2年後に亡くなったので
最後の来日公演となりました
12日、13日、14日の三日間を通して演奏したのは
シューベルト 交響曲第8番 ロ短調 『未完成』
ブルックナー 交響曲第9番 ニ短調
でした。
このDVDは・・・ 5.1チャンネル・サラウンド(AC3)ステレオで録音されている
音が素晴らしいのは言うまでも無く・・・ マルチアングル機能(2アングル)で録画
されてが極めて貴重なんです。
そのうちのひとつはヴァントの指揮姿をオケ側の固定カメラで撮った映像なんです。
年齢からして当然ですが、その指揮ぶりに派手でおおきな動きはありません。しかし
繊細な指揮棒の動きや指先の動き、目や口や頭の動きで各パートに細かく的確な
指示を出しているのが、このアングルをみるとよくわかります。



演奏については、このDVDが収録された二日目が最高だったと業界では伝説になっているようです。
金子建志氏の評を引用します。
今回のプロでいうなら(未完成)冒頭の低弦がその象徴。その出だしを聴いただけで涙が出たという
ファンが多かったようだが、筆者もその一人である。チェロとコントラバスが完全に一体化していたの
は勿論だが、複数の楽器が演奏しているという感じが全くしないレベルにまで到達した弦楽器群の
表現というのは、その響きだけで、聴き手の胸を揺り動かすものなのだということを痛いほど思い知
らされた。筆者はそこにヴァントの芸術の本質を見たように思う。
もう生で聴くことができないヴァントの音楽芸術を、このDVDで垣間見ることができるのは幸福です。