第3回 珍妃の井戸 | ちょい悪爺LEONのブログ

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2010/03/14(日)
LEONです。

浅田次郎『珍妃の井戸』を読みました。

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これは『蒼穹の昴』の続編と言っていい小説です。


1898年清国
義和団事件が起こり清朝の都北京は騒乱状態になり、列強8ヶ国の軍隊がこれを鎮圧しました。
映画にもなった北京の55日です。1964年の映画です。

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そんな最中に光緒帝の寵妃珍妃が紫禁城内の井戸に落とされ殺されたのです。

1900年、「一国の君主の妃が暗殺されたことは、重大な事件であり真相を突き止めなければ
ならない」と、イギリス帝国の海軍提督エドモント・ソールズベリー、ドイツ帝国の大佐ヘルベ
ルト・フォン・シュミット、ロシア帝国の露清銀行総裁セルゲイ・ペトロヴィッチ、日本の東京
帝国大学(支那学)教授松平忠永の4人の貴族が事件の当事者に話を聞きながら真相を解明しよう
とするのです。

ニューヨークタイムズ駐在員         トーマス・バートン
元養心殿出仕御前太監            蘭琴
直隷総督兼北洋通商大臣兼北洋常備軍総司令官 袁世凱
光緒帝側室(珍妃の姉)           瑾妃
永和宮首領太監               劉蓮焦
廃太子                   愛親覚羅溥儁

などに聴取するのですが、どの話も大きく食い違いがあるのでした。

そしてついに幽閉中の天子光緒帝に直接面談することとなりますが、果たして・・・。


中国では珍妃を殺害したのは西太后だとするのが通説となっています。
日本人にはそんな常識がないので、西太后じゃないとしたら誰が犯人かというミステリーが
成り立つんでしょう。
証言が食い違うあたりは芥川龍之介の羅生門と似ているなあと思いました。

面白い小説でした。