Vol.100 古事記 上つ巻 その1 | ちょい悪爺LEONのブログ

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2016/10/20(木)

LEONです。

 

武田恒泰の『古事記完全講義』を読んでいます。

 

 

 

旧約聖書の世界では、まず全知全能の唯一の神がいます。

それがヤハウェーであります。

旧約聖書ではまず神様がいて、その神様が天地を創造するんです。

 

しかし古事記では、まず世界が天と地が分かれて(天地初発)、その後神様が出現する

のです。突然天上界(高天原)に最初の神様が現れます。

 

1)はじめに現れた神

     天地が初めて生まれたとき、高天原に神が現れた。最初に現れた五柱の

    神を、『別天神』と呼び、その後、現れた十柱の神を『神世七代』と呼ぶ。

 

    天之御中主神はじめ五柱の神が次々と誕生します。・・・別天神という。無性。単独神。

    天之御中主神

    高御産巣日神

    神産巣日神

    宇摩志阿斯詞備比古遅神

    天之常立神

 

    続いて十柱の神様が出現します。神世七代という。

    国之常立神   無性。単独神。

    豊雲野神    無性。単独神。

    宇比地邇神+須比地邇神

    角杙神+活杙神

    意富斗能地神+大斗乃弁神

    於母陀流神+阿夜詞志古泥神

    伊耶那岐神+伊耶那美神

 

2)伊耶那岐神と伊耶那美神

     天つ神の総意により、国生みと神生みをする伊耶那岐神と伊耶那美神だが、

    途中で伊耶那美神は死んでしまう。黄泉国で伊耶那美神と決別した伊耶那岐神が

    禊をして生まれたのが天照大御神と須佐之男命。しかし須佐之男命は伊耶那岐神

    に高天原から追放されてしまう。

 

    武田恒泰氏が『古事記は日本最初のエロ本だ』という表現をしています。

    『吾が身は成り成りて、成り余れる処一処在り。故此の吾が身の成り余れる処を、

     汝が身の成り合はぬ処刺し塞ぎて、国生み成さむと以為ふは奈何』

    『然善けむ』ということで、めでたく結ばれました。

    その結果淡路島から始まり日本列島が生まれました。(国生み

    そして天つ神や国つ神がたくさん生まれました。(神生み

    こんな感じで神々の話が進んでいくのですが、古事記の肝は神の系譜から

    人間天皇への繋ぎの部分で、まさに上つ巻に書かれているのです。

    物語はまだまだこれからですが初代神武天皇までの系譜をすごくシンプルに

    まとめた表があったので、それをお借りします。

 

 

     これを見てまず不思議なのは重要な神である天照大御神月読命須佐之男命

    伊耶那岐神から生まれていることです。

    国生み途中で亡くなった伊耶那美神を追って黄泉国に行った伊耶那岐神は変わり

    果てた伊耶那美神をみて逃げ帰ります。

    そして穢れを清めるために、左の目を洗ったときに生まれたのが天照大御神

    右の目を洗ったときに生まれたのが月読命

    鼻を洗ったときに生まれたのが須佐之男命です。これを三貴子といいます。

     イエス・キリストもマリアの処女懐胎で誕生しているし、ブッダはマーヤー王妃の

    わき腹から生まれというんだから、左目や右目や鼻から生まれるっていうのも、

    ありなんでしょうねてへぺろ

    で、伊耶那岐神は最初から天照大御神を特別扱いをして『高天原を知らせ』と

    命令するのです。これは高天原の統治者として任命したということです。

     神々の総意国生み・神生みを命じられた伊耶那岐神伊耶那美神。そして

    その伊耶那岐神から生まれた天照大御神高天原の統治者として任命・・・

    これこそが神々の系図のなかの本流であるとおしえています。

 

3)天照大御神と須佐之男命

     高天原の統治者になった天照大御神だが、須佐之男命の乱行に悩まされ、

    ついには天の岩屋戸に隠れてしまう。神々の努力でやっと岩屋戸から出てきた

    天照大御神は天つ神と相談し、須佐之男命を高天原から追放。地上に降りた

    須佐之男命は八岐大蛇を退治し、山の神の娘を娶った。

 

     須佐之男命の乱行・・・これはひどいです。仮にも神様の行為とは言えません。

    天の岩屋戸の神話・・・有名な場面だから省略します。ただし三種の神器のうちの

                   鏡と勾玉はこの場面で作られます。

    天照大御神と須佐之男命の誓約で子供生み合戦。

     このとき生まれたたくさんの神様のなかに正勝吾勝勝速日天忍穂耳命がいます。

    佐之男命は自分の子供だ、自分の勝ちだと主張するのですが、天照大御神

    息子だとされています。

    さらに、その息子が邇邇芸命であり天孫降臨の神様となります。

 

     さて高天原を追放された佐之男命は、出雲地方を押さえている大山津見神

    孫にあたる櫛名田比売を嫁にしたくて、八岐大蛇を退治します。ここで大切な事は

    八岐大蛇を切ったときに出てきた剣が神々しいので、天照大御神にさしあげる

    ことにします。これが草薙の剣、即ち三種の神器の最後のひとつです。

    結婚した佐之男命と櫛名田比売はいろんな子供を生むのですが、その六世孫

    大国主神です。

 

4)大国主命の国作り

      須佐之男命の六世孫として生まれた大国主神は大勢の兄弟神にいじめられ

     二度殺されるが、天つ神と母親の力で二度生き返る。そして須佐之男命の娘を

     娶り、兄弟神を倒し、国作りを始める。領土を広げつつ、妻を娶り、大勢の子孫

     を残し、大国主神の国作りが完成する。

 

      稲葉に住む八上比売に兄弟全員が求婚のために向かうのですが、傷ついた

     稲葉の素兎を助けた大穴牟遅少年(後の大国主命)が、兎の予言で八上比売

     と結ばれるんです。怒った兄弟は二度にわたり大穴牟遅少年を殺します。

     で、生き返って和歌山に隠れるんだけれど、追手が迫るので佐之男命がいる

     根之堅州国へ逃れます。(えっ、いつのまに佐之男命根之堅州国に行った

     の!?

     そこで、根之堅州国にいる佐之男命の娘須勢理毘売と結婚します。

     ということは八上比売はどうしたんだろう!?

           それに、佐之男命の六世孫と佐之男命の娘が結婚!?

     どゆこと!?

     で、佐之男命のいろいろな試練をクリアして、大国主神拝命を受け国作り

     を進めます。

 

5)出雲の国譲り

      大国主神による国作りが完成したので、天つ神は地上に統治者を降ろす

     ことにした。その前に地上世界を鎮めるため、大国主神と話し合うため二度

     神を送るが、いずれも失敗。ようやく三人目の神が大国主神とその息子たち

     話し合い、無事国譲りが完了する。

 

      天照大御神は『葦原中国は我が子、天忍穂耳命がしらすべき国である』と

     仰せになりました。神勅が下ったということです。

     神勅を受けて地上世界の状況を見に行った使いの神が『葦原中国はひどく

     騒がしい』と報告します。

     集められた八百万の神は『天照大御神様の直轄で治めるようにしよう』という

     結論をだします。そして使いの神を地上世界へ送りますが、2度も失敗に終わり

     ます。

     そして三度目の正直で遣わされたのが建御雷神です。ついに交渉が始まります。

     『我々は天照大御神と高御産巣比神の命令によって、次のことを問うために

     やってきた。汝がうしはける葦原中国は、我が御子のしらす国であると任命なさ

     った。汝の考えはいかがなものか』と言葉を発した。

         *うしはく=領有する   *しらす=統治する

     すると大国主神は、『息子たちに聞いて』といい、息子のひとり、八重言代主神

     は承諾したが、もうひとりの息子建御名方神は従いません。で戦いが始まるの

     ですが、建御名方神諏訪まで投げ飛ばされてしまいます。諏訪大社の神様

     です。で、国を譲ることにしました。ひとつだけ条件をつけて・・・。

     大国主神出雲に立派な宮殿を建てて、そこに住まわせてほしいと・・・。

     それがのちに出雲大社と呼ばれる大国主神の御殿となりました。

 

さあいよいよ天孫降臨です。ちょっとコーヒーブレイク。上つ巻のハイライトは明日に。