『空間のかたち』 | みんなの学び場美術館 館長 IKUKO KUSAKA

みんなの学び場美術館 館長 IKUKO KUSAKA

生命礼賛をテーマに彫刻を創作。得意な素材は石、亜鉛版。
クライアントに寄り添ったオーダー制作多数。主なクライアントは医療者・経営者。
育児休暇中の2011年よりブログで作家紹介を開始。それを出版するのが夢。指針は「自分の人生で試みる!」

みなさん、こんばんは。

彫刻工房くさか 日下育子です。



前回のブログでは、『私の居る空間が何もない無で空(から)の空間だとすると、作品の周りの空間は密度のある空間になるように、彫刻のかたちによって意味ある空間、動きのある空間になるように~』ということを書きました。



私の作品では、かたちのなかにすきま(空間)を内包しているものがたくさんあります。

特に種子シリーズを制作するようになってから、どうしてもかたちの中に、空間を入れたくなってきたのです。



最初はそれはすきまを作りたいという欲求として自覚していたのですが、あるところで気がついたんです。

私は空間にかたちを作りたいがために、一生懸命石を彫っているのではないかと。


石のかたち(ポジティブ)が主役に見えるけれど、それは空間のかたち(ネガティブ)を知覚するためのかたちと言えると思います。



彫刻は『量と空間の芸術』ですから、両方があることによって、お互いの対比によってかたちの面白さが認識されるのは当然なのですが。


私の種子シリーズの作品の場合は、種子というかたちの中に、種子に内包されている新しい芽、生命を空間のかたちで表現しているのです。



そんな意識で、作品をご覧頂けたなら、とても嬉しいです。



種子シリーズの作品は、左上の日下育子作品集をクリックすると写真が見られるようになっています。


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