二十番鶴林寺は500メートルの高度
髭のトレイルランナーの言う通り、鶴林寺をその日一番で打つ
速かったんだ、このルート
そこから100メートルまで下って
二十一番太龍寺へ500メートル再度登る
これがキッつい
二十二番立江寺へも途中300メートルの峠越え
ここが横殴りの雨
距離は25㎞も無いんだけど、消耗する
でも濡れてもいいや
この行程何処にもお店が無い
水分以外の補給ができない
往復4㎞消費するならコンビニあったけど
昨日の民宿で、おむすびを断ったオヤジさんがいて
1個70円だった、お接待価格だとありがたく思ったけど
三個で!
「この湿気と気温で傷んだら嫌だ」
と言っていたが、本当のところは
「お接待じゃないの?」
とちょっとムッとしたらしい
宿までウィダーと水だけだって
燃費いいな
大衆ハイブリッド車をドライブしてもつまらないのと同じ
水戸黄門は作り話なのはもちろんわかっているけど
山下清は本当なんじゃないかと思う
おむすび

苔はもちろんすべる

下りの方が怖い

言われなくても何も考えなくなる
歩くこと
何か口にすること
寒いか暑いか
そればっかり

太龍寺は山門からもキツい
とにかく坂道と石段
遍路道の反対側はロープウェイがある

沢蟹
ミミズ(紫色のご立派な)
カエル
踏まないように歩く

平等寺もこれの大きなのが山門に掲げられていた
何語だろ?
二十一番以降たくさん見る

遍路小屋でポンチョの湿気をとる
ただ雨だけを眺めて煙草吸う
まとわりつく湿度
乾かないシャツ
今ここにいられることだけは快適

宿に着いたらみんな洗濯と乾燥
その間お風呂
同じペースの連中が集まる
二日目に沈下橋から一緒だった愛知の人
昨日同じ宿の二人
流水庵で迷ったオヤジ
台湾の僧侶は追い付いて来たので、今日は同じ民宿を予約してあげた
Googleのアプリで会話がすすむ
彼は今回の遍路用にdocomoを持っている
お風呂場で一緒になる、彼の性器の形態を別にして、俺達には問題はなし
国境を越えるチンコ論
C(米)は昨日神戸に移動した
V(独)とJ(蘭)は時々汽車やバスも使いながら先に進んでいるらしい
俺は30代だと思われていた
もっと歩け歩け言われるわけだ
♯46
なんとなくコロニーが形成され、そのまんま動いて行く
二十三番より先のある人達がうらやましい
距離と天気と宿の事しか考えない毎日

昨夜の宿で俺の白衣の取り違えがおきて、今日から着ていない(雨だともう参拝時だけにしていたけど)
ちゃんと発見して電話をくれた
実家の方に送ってもらった
カタチやその他諸々、こだわりも無くなっている
2歳から4歳までを過ごした薬王寺のある日和佐へ
記憶なんかほとんど無いけど、カラダに刻まれた記憶ってあるんじゃないかと