みなさん、お久しぶりです。
すっかり投稿があいてしまいすみません。
久しぶりの短編です。
菅井さんのことが大好きすぎる増本さんが、色んな人を巻き込みながら暴走?するお話です。学パロです。
ふざけすぎたかもしれませんが、暖かく見守って頂けたらと思います笑
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増本です。こんにちは。
皆さん聞いてください。
私、菅井さんのことが大好きなんです。
え、知ってるって?
そうですよね。
事の経緯をお話ししますと、
私が菅井さんのことを好きになったのは、高校に入学して初めてダンス部の見学に行った時です。
緊張でガクガクソワソワしている新入生に、女神のような優しさで話しかけてくださったんです。
「部長の菅井です。皆よろしく。自由に見ていってね。」
って。
その立ち姿、仕草、丁寧な発言、ツヤツヤなお肌、サラサラで上質な髪、優しい笑顔…。
私は一瞬で惚れました。即入部です。
ダンス部に入部した私は必死に練習しました。
なぜなら、菅井さんに追いつきたかったから。菅井さんに振り向いて貰いたかったから。
そして、菅井さんに追いつくには並大抵の努力ではダメと分かったからです。
菅井さんはいつも、たくさん練習しています。
誰よりもたくさん練習して、誰よりもたくさん悩んで、誰よりもたくさん頑張っています。
全てが完璧で、お手本のような素晴らしい存在です。
そして何事にも全力、丁寧、時にはガムシャラな姿。
菅井さんへの憧れは強くなりました。
だから、私もたくさん頑張りました。
すると菅井さんは、
「綺良ちゃん、いつも頑張ってるよね。上達も早いし。今度の大会も一緒に頑張ろうね。」
って声をかけてくださいました。
ああ、なんて素晴らしいお方なんだ。
私の頑張りが報われた。
もっと頑張ろう。
日々、好きは増していくばかりです。
でも、問題がありまして。
菅井さん、皆に対してこんな感じなんです。
私だけじゃなくて、他の部員にも同じように優しく微笑んでます。
その事実に、時々胸が痛むのです。
分かっています。
菅井さんは部長として皆に気を配り、優しくしている。そして頼られている。
そんな風に皆に慕われている菅井さんが大好きです。
でも…
私は菅井さんにとっての1番にはなれないのです。
大勢の部員のうちの1人なのです。
恋は頑張る活力になるけど、
叶わない恋だと、こんなにも苦しい。
これじゃ逆効果じゃないですかね?
私、菅井さんへの気持ち断ち切った方がいいんでしょうか?
「はぁ…。」
思わずため息を溢してしまうほどに、思い悩んでます。
「増本キラ子さん、珍しく元気ないけどどうした?悩みあるなら聞くよ?」
いつの間にか守屋茜さんが隣に来ていて、私の頭を撫でてくれていました。
茜さんはいつも私と遊んでくれる、大好きな先輩です。
相撲を一緒に取ってくれるし、はないちもんめをしてくれる。そして時には厳しく喝を入れてくれる、優しい先輩です。
茜さんなら、何か良いアドバイスをしてくれる気がします。
「茜さん、私菅井さんへの気持ち断ち切った方がいいと思いますか?」
「え、何で?」
「だって、完全に私の片想いじゃないですか。菅井さんは皆に優しいじゃないですか。私は菅井さんにとって、大勢の中の1人じゃないですか。」
私がそう言うと、茜さんは顎に手を当てて考え始めました。
そして開口一番に言いました。
「断ち切ろうと思って断ち切れるくらいの想いなら、こんなに悩まないでしょ。」
グサリと胸に突き刺さりました。
茜さんはいつも、核心をついた言葉をズバッと言ってくれます。
それがすごく心強くて、大好きなんです。
そして茜さんは続けてこう言いました。
「好きなら、好きのままでいいんじゃない?自分の気持ちに嘘つくのは、もっと苦しいと思う。それに……」
何かを言いかけて、口籠る茜さん。
「それに、何ですか?」
「いや、何でもない。とりあえず、アタックしてみたら?どんなこともそうだけど、何もせずに勝手に諦めるのはもったいないよ。」
「そうですよね。何かアタックしないとですね。恋のラブアタック大作戦ですね。」
私は立ち上がりました。
茜さんの言う通り、何もせずに諦めるのはダメです。
まずは、田村保乃さんに許可を取ります。
「田村さん、恋のラブアタック大作戦使用の許可を頂きたいです。」
「ちょっと何言ってるか分からへんけど…ええよ。てか何、綺良ちゃん恋してるん?」
田村さんはパッチリしたおめめで聞きました。
なので、私は正直に答えました。
「私、菅井さんが大好きなんです。だから、恋のラブアタック大作戦決行しようと思ってます。何したらいいと思いますか?」
「うーん、プレゼントとかは?」
「プレゼント良いですね。プレゼントあげます。」
私は即行動しました。
菅井さんに使ってもらえるものがいいですよね。
何がいいですかね?
「守屋麗奈さん、大好きな菅井さんへのプレゼント選びに付き合ってください。」
同学年の守屋麗奈さんを巻き込みます。
守屋麗奈さんは優しくて女神なので、文句を言わずに付き合ってくれて、
「これとか良いんじゃない?」
と、オーダーメイドのTシャツ屋さんを指さしました。
「守屋麗奈さん、天才ですね。ここにします。ちょっと絵を書いてきます。」
私はお店に入り、Tシャツのデザインを書きました。
これなら絶対喜んでくれます。
出来上がるのが楽しみで、
私はその日、ルンルン気分でお家に帰りました。
あ、るんるんといえば、森田ひかるさんっていう方がいらっしゃるんですけど、
ひょんなことから菅井さんは、森田さんのことが好きなんじゃないかという噂を聞いてしまいました。
それは幸坂が、
「菅井さんが森田さんのこと可愛いって言ってたで。」
なんて伝えてくるから
「は?幸坂は何で菅井さんと話してんねん。」
「菅井さんと話して何が悪いん?自分が緊張して話せへんからって。」
「キーーー!!!」
と喧嘩になって知ったことなんですが。
今でも幸坂とは冷戦中です。
それにしても森田さん…強敵ですね。
宣戦布告しときましょう。
「森田さん、私負けません。」
「え、何のこと?」
「菅井さんは渡しません。」
「菅井さん!?何で?」
森田さんはキョトンとした顔でこちらを見ます。
か、可愛い…お目目キュルルンで可愛い…守りたくなりますね……菅井さんが森田さんを好きになる理由も納得してしまう…
っていやいや、ダメです。
菅井さんは私が___
「___綺良ちゃん〜!レッスンするよ!」
「あ、小林さん。おはようございます。」
先輩の小林由依さんの登場で、森田さんとの戦いは一旦中断です。
「森田さん、続きは今度。」
と一言言い残して、私は鬼コーチ小林さんのダンスレッスンへと向かいました。
「ちゃんと予習してきた?」
「はい、バッチリです。」
「じゃあ踊ってみて。」
小林さんが見てる前で、私は練習の成果を存分に発揮しました。
でも小林さんは納得いってない模様…
「1サビのここ、違う。こうじゃなくて、こうだから。」
そう言って踊って見せてくれる小林さんの動きはキレキレです。
見様見真似で、カウントをとりながら踊ります。
しかし…
「違う、カウントの取り方から違う。」
「1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.1.2.3…こうですか?」
「9.10までいくからおかしくなるんだよ。」
「なるほど。こうですか?」
「違う…!こう!___ 」
____
そこから、小林さんによるダンスの特訓が始まりました。
ようやく一息つけた頃にはヘトヘトです。
「だいぶ出来る様になったね。休憩しようか。」
休憩モードに入った小林さんは小池美波さんの元へとくっつきに行きました。
ダンス中はあんなにカッコよくてストイックなのに、意外と甘えん坊なんですよね。
このことは私たちだけの秘密ですよ?
あっ、ヤバい。
小林さんがこっちを見てます…!
甘えん坊バラしたの気づいちゃいましたか?
そして近づいてくる…
「ねぇ、ずっと気になってたんだけど、キラちゃんって友香のこと好きだよね?」
突然の爆弾発言に、私は固まりました。
「な、何故バレたんですか?」
「だって、友香見てる目が変態のそれだもん。」
「へ、変態ですか?そんなことないですよ。純粋な恋する乙女の目ですよ。」
「ふーん。噂によると、ラブアタック大作戦実行中だとか…。」
「何故それを知ってるんですか…!!」
「次のレッスン、私じゃなくて友香に教えてもらいなよ。私が上手いこと言って変わってもらうから。」
そう言って小林さんは真っ直ぐ菅井さんの元へ向かいました。
「小林さん…それは、それはダメです…。」
小さく呟いた私の声は小林さんには届きません。
ダメなんです。
ラブアタック大作戦なんて言ってますけど、
いざ菅井さんを前にするとまともに話せないし、ダンスなんて頭に入りません。
そんな私の思いとは裏腹に、小林さんから話を聞いた菅井さんが私の元へやってきました。
「綺良ちゃん、私が教えることになったからよろしくね。」
キラキラ眩しい笑顔で微笑む菅井さんの目が私に向けられますが、私はその目を直視出来ません。
「よ、よろしくお願いします。」
なんとか声を絞り出し、挨拶して。
もちろん、いつものようにおふざけは出来ません。
菅井さんから視線を外すと、遠くから、小林さんがウィンクを飛ばしてきました。
"最高の舞台を整えた。あとは頑張れ。"
小林さんから、そんな言葉が聞こえてきたような気がします。
よくもやってくれましたね、小林さん。
私今、心臓はバクバクだし、菅井さんは眩しすぎて見れないし、どうしたらいいですか。
とりあえず今、心ここに在らずな状態でダンスを教わってますけど。
「ねぇ、綺良ちゃん聞いてる?」
「…へ?」
気付けば菅井さんが私の顔を覗き込んでました。
反射的に顔を遠ざけ、その反動で尻餅をつきました。
「ちょっと綺良ちゃん、大丈夫?疲れてるんじゃない?」
「あ、いえ、違うんです…。」
「今日はここまでにしとこうか。」
「…すみません。」
せっかく小林さんがチャンスくれたのに、私は生かしきれず…。
菅井さんは優しく私の頭を撫でて、レッスン室を出て行きました。
バタン、とドアが閉まった瞬間、じわっと涙が溢れてきて…
「キラ子、どうした?」
茜さんが私の元へと駆け寄ってきてくれました。
「茜さん。私、何も出来ませんでした。」
そう言って泣きつくと、茜さんは優しく抱きしめてくれました。
心配して、小林さんや森田さん、田村さん、幸坂や守屋麗奈さんも集まってきてくれました。
「キラちゃん、ごめん。余計なことしちゃったかな?」
小林さんが謝ってきたので、私は全力で首を横に振りました。
「違うんです。小林さん、私嬉しかったです。皆が応援してくれて。でも、何も出来ませんでした。呆れられちゃったかな…。菅井さんに嫌われちゃったらどうしましょう…。」
私は悲観的な気持ちになって、涙が止まりません。
すると茜さんはため息を溢しました。
「バカだなぁ。キラ子、友香はそんな人じゃないってキラ子が1番よく分かってるでしょ?」
「茜さん…。」
「友香はそんなことで見捨てたりしない。まだチャンスはいくらでもあるんだから、ここで諦めちゃダメだよ。」
「うわーん!茜さん大好きです。ありがとうございます。」
私は茜さんに抱きつきました。
子どものように、茜さんの胸で大泣きしました。
それを受け入れてくれる茜さんの安心感といったらもう…
「キラ子、私は応援してる。」
「ううう…ありがとうございます。私頑張ります。」
茜さんの言葉で一念発起した私は立ち上がりました。
数日後、出来上がった例のTシャツを持って菅井さんの元へ向かいます。
緊張で心臓が飛び出そうです。
皆さん応援してください。
「す、菅井さん!」
呼びかけると、優雅に振り向く菅井さん。
薔薇の香りが広がってそうな、見事なお嬢様ターンです。
「どうしたの?」
「菅井さんにプレゼントがあります。」
そう言って紙袋を渡すと、驚いた表情で受け取ってくれました。
「えー!何何?ありがとー。開けても良い?」
「はい。」
「わー凄い!Tシャツ?デザイン可愛いね。」
菅井さんの言葉に、私の気持ちは有頂天です。
「それ、私がデザインしたんです。」
「えっ!?凄い!嬉しい。」
段々と無敵モードに入ってきました。
今なら何でも出来ちゃう気がします。
「菅井さん、私… 」
「うん?」
飛び出そうな心臓。震えて立ってるのがやっとな脚。無敵モードでも相変わらず緊張してしまって、菅井さんの目は見れなくて…。
でも…想いは伝えたい。
「菅井さんのこと好きです。」
言ったーーーー!
言いました、聞きました?みなさん!
「私も好きだよ。」
菅井さんは即答しました。
少し微笑みながら、優しく。
ん???
これって、もしかして…
「綺良ちゃん可愛くて、頑張り屋さんで、応援したくなっちゃうもん。」
それって、後輩としての"好き"ですか?
「そういうんじゃなくて、私本気___ 」
「____菅井!ちょっと来てくれないか!」
誰かが菅井さんを呼ぶ声がして、私の言葉は遮られました。
「はーい、すぐ行きます!」
菅井さんはそう叫んで
「ごめんね綺良ちゃん。また後でゆっくり話そ?」
と言って私の元から去って行きました。
唖然とする私。
えっと、サラッと振られました?私。
呆然とした状態でレッスン室に入り、壁際にもたれて座りました。
「綺良ちゃん、どうだった?」
守屋麗奈さんが期待の眼差しで詰め寄ってきますが、私は死んだ顔で答えます。
「菅井さん、私のこと後輩として好きだそうです。ハハッ。やっぱり大勢のうちの1人なんです、私は。」
「…そっか…。」
守屋麗奈さんはかける言葉見つからず、といった感じで私の隣に腰掛けます。
そんな2人の様子を見かねた幸坂が、またサラッと爆弾を落としてきました。
「菅井さん、茜さんと増本の仲の良さに嫉妬してたで?」
「ああ、それは私に茜さんを取られてしまうって意味やんな?」
「違うよ。逆。『綺良ちゃん、私とは目すら合わせてくれないのに、茜とは抱きついたりしてるんだよねぇ…。』って言ってた。」
幸坂の言葉を一度、頭の中で反芻します。
それはつまり…
菅井さんが私にジェラシー感じてる!?
「え、ほんまに?」
「ほんま。」
私のテンションは爆上がりです。
「てか、幸坂は何でまた菅井さんと仲良くお話ししてんねん!!私も入れろや!」
段々と幸坂に怒りが湧いてきて、幸坂の体を揺らしまくります。
「何で怒られなアカンねん!せっかく良い情報教えてあげたのに!」
「それもそうやな。今回は菅井さんに免じて許したるわ。ありがとうな。」
私、また無敵モードです。
恋のラブアタック大作戦、これからも続けたいと思います。
みなさん、増本の応援お願いしますね!
to be continue...?