オルフェオとエウリディーチェ @ 新国立劇場 | のんびり まったり やんごとなき みやびなまいにち

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つれづれなるまゝに、日ぐらし硯に向かひて、心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書き付くれば、あやしうこそ物狂ほしけれ。

新国立劇場『オルフェオとエウリディーチェ』(新制作)2日目を観てきました。




2022年5月21日(土)14時開演 新国立劇場オペラパレス

クリストフ・ヴィリバルト・グルック Christoph Willibald von Gluck

オルフェオとエウリディーチェ Orfeo ed Euridice <新制作>

全3幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉

 

【指揮】鈴木優人 【演出・振付・美術・衣裳・照明】勅使川原三郎 【アーティスティックコラボレーター】佐東利穂子

【エウリディーチェ】ヴァルダ・ウィルソン Valda Wilson 【オルフェオ】ローレンス・ザッゾ Lawrence Zazzo 【アモーレ】三宅理恵


【ダンス】佐東利穂子、アレクサンドル・リアブコ Alexandre Riabko、高橋慈生、佐藤静佳



 【合唱】新国立劇場合唱団 【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団



リアブコのインタビュー


大野和士さんが新国立劇場のオペラ芸術監督に就任した際の柱の1つが隔年でのバロックオペラでしたが、新型コロナの影響で中止となり、今回ようやく実現しました。鈴木優人さんのよるオペラトーク。



『オルフェオとエウリディーチェ』はモーツァルトよりちょっと少し前のバロックオペラ。登場人物は3人しかいなくて、ストーリー自体はシンプルすぎてさほど面白みはない。妻と話してはならないなんてって…『ルサルカ』や『魔笛』にもあるよくあるパターンですが、イマイチ脈絡が…第3幕冒頭で妻と会う場面も唐突でもうちょい感動的な感じがあればいいなとかキョロキョロま、それはそういう時代だから仕方ないかもしれないんだけど、オペラとバレエが融合した楽しい公演。勅使河原三郎の演出・振付が冴えていて、ハンブルク・バレエ団プリンシパルのAlexandre Riabkoをはじめとする4人の踊りが見応えあり。大熱演でした。3人の歌手については、オルフェオ Lawrence Zazzoとエウリディーチェ Valda Wilsonの第3幕のウィルソンとザッゾのすれ違いと絶望感、悲しみが素晴らしい。アモーレ 三宅理恵さんも透き通るような声がとてもよかった。100分弱の短い演目でしたが、バレエも含めてその分密度が凝縮された満足度の高い公演でした。