憂国のサラリーマン -170ページ目

円高対策

財務省のHPで、日本の国際収支を調べてみた。

http://www.mof.go.jp/bop/1g2208.pdf


ここ数年、貿易収支よりも所得収支の方が多い。下の表の単位は兆円である。

          2008  2009  2010上 

貿易収支     4     4     4

サービス収支 -2    -2    -1

所得収支    16    12     6


日本は貿易立国で、原料を輸入して、加工品を輸出することで稼いでいる(貿易収支)と思っていたが、2005年頃から、海外資産の利子、配当等による所得収支の方が多くなっている。汗水流して輸出しなくても、これまでの稼ぎの運用利益、あるいは海外に移転した工場から、そこそこの収入はあるのである。その認識を踏まえ、一部の輸出業者が円高で大変だということに肩入れしすぎて、為替介入のマネーゲームで貴重な資産を減らさないようにするべきだろう。


さて、そうは言っても、貿易収支も多い方がいいに決まっている。汎用品は無理にしても、高付加価値製品を輸出して稼ぐことが、技術レベルの維持、向上のためにも望ましい。では、少しでも円安にするにはどうしたらよいか。国レベルでドル買いをすると為替介入だと各国からクレームを受けるので、民間レベルでやるしかない。どうしたらみんながドルを買うか。今安くなっているドルを買わせるには、ドルを買いたくなる仕掛けが必要である。


例えば、紙幣には通し番号が刻印されているが、その番号を使って宝くじを行ってはどうか。今の宝くじは1枚100-300円だから、1ドル紙幣が宝くじ1枚でちょうどいいのではないだろうか。宝くじの売上は年間1兆円を越すようなので、国レベルの為替介入規模に匹敵する。宝くじは外れたら紙くずだが、1ドル紙幣はアメリカでは1ドルの価値がある。売上はもっと高くなる可能性がある。1等賞金1000万ドルくらいでどうかな。これで数兆円単位のドルが買われれば、円安に貢献できるだろう。宝くじ協会の方、是非ご検討を。


・・・と書いたところでやめようと思ったが、外国が「円」を買っているので円高になっているということは、日本は「円」を輸出しているのと同じということに今更ながら気付いた。高品質の「円」を外国へ輸出しているのである。勿論、電子取引で、現物の紙幣が輸出されているわけではないが、基本的には同じことだろう。紙とインクでつくられた日本の1万円札が、1万円で売れる。偽造防止にコストがかかっているといっても、せいぜい1枚数十円でつくられているに違いない。そうだとするとぼろ儲けですね。輸出競争力が云々と言われているが、「円」を輸出すると考えれば、ますます高く買ってもらえるわけだ。どんどん造幣局で印刷して輸出しよう。あれ、円高で日本は儲かるの?わからなくなってきたw

1ドル50円

2011年に1ドルが50円になるという本を読んだ。正式なタイトルは「1ドル50円で日本経済が変わる」。著者は宇野大介。

1ドル50円で日本経済が変わる!
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こけおどしの本かとページをめくっていたが、ちょうど、アメリカの財政赤字が2年連続1兆ドルを超えたという報道があったこともあって、あり得なくはないかもと思った。

http://www.asahi.com/international/jiji/JJT201010160015.html


この本が書かれたのが昨年末。2010年上期に70円になるという予想は外れているのだが、円高傾向には間違いない。50円か70円かという数字よりも、今後、日本がどうやって生きていくかが大事である。


円高が大変だと騒ぐのは、輸出立国と言われる日本の輸出競争力が弱まるからで、輸出に依存していなければ、海外の良いものを安く買えるというのはメリットである。日本の通貨が評価され、信頼されているのである。

今までのようにアメリカに輸出し続けて儲けることが、永遠に続くわけはない。いつかは今のスタイルを変えなくてはならないのであり、それが今なのかもしれない。

この本に書かれている統計的な数値は別途確認する必要があるが、実は、すでに日本は輸出で儲けるよりも、海外への投資によるリターンの方が多い国になっているそうだ。つまり、強い円で海外に投資し、その配当で生きていくのがひとつの道ではないかということである。確かに、日本の自動車産業は、海外現地法人の方が日本よりも収益が高く、その配当収入の方が多いと聞いたことがある。実際、わが社でも、海外関係会社の方が収益をあげており、その配当やロイヤリティの方が多くなってきている。

ただ、海外に投資するだけだと、日本での雇用が少なくなるので、富の再分配方法や新たな産業創出が課題になる。


いずれにしても、加工貿易、輸出立国という従来のスタイルに固執せず、この円高に対応した新たな生き方を考えていかなければならないと思う。基本的には以下の2本柱ではないだろうか。

①これまでに蓄積した富を途上国の成長に投資する

②物ではなく技術を売ることができるように国内の研究開発に投資する

これまでのようには稼げないかもしれないが、それなりには生活できるだろう。アメリカのように浪費しなければ、これから減少すると言われる人口程度は養っていけるのではないだろうか。


日本はもうすでに成熟した国で、人間で言えば40-50代か。無理に若返ろうと金をかけて整形(公共工事、為替介入)しても自然には逆らえない。10-20代(高度成長期)にはもう戻れないのである。子供を育てて、親孝行してもらうように、途上国に投資していくべきなのだろう。50-60代になれば、すでに家もあるし、子供が巣立ったら教育費も減るので、支出は若い頃より少なくて済むだろう。子供からの仕送りで充分生活できるだろう。

ちょっと寂しいが、それが現実のような気がする。


途上国もいつかは同じ道を辿り、そのうち世界中が低成長時代に入るかもしれない。その閉塞を破るのは、宇宙への進出しかないような気がする。

韓国車

前2回の日本車と比較して、韓国車が酷評されています。
イギリスにトヨタ、ホンダ、日産が生産工場を持っているので、贔屓してくれているのもしれませんが、正直、ちょっと嬉しいですね。でも、もし同じ番組で中国車を酷評したら、中国はイギリスにも謝罪を要求し、報復措置をとるのでしょうかw