出版業界もupdate | 編集長富田志乃の部屋 ~人生が変わる出版のお話~

編集長富田志乃の部屋 ~人生が変わる出版のお話~

出版業界31年。
営業(広告、書店、取次)から編集に至るまで、まるっと制覇!
出版業界を知り尽くした現役編集長が、出版のあれやこれをお伝えします。
好きなものは宝塚。とくに花組推し。
上カルビをこよなく愛する肉食系編集長

編集長の富田志乃です。

 

昔の出版業界には、

 

良くも悪くも

個性的な人が多かったように

感じます。

 

一般業界では通用しない、

ちょっとルーズな人も

いたかも。

 

 

ただ出版業界も

余裕がなくなり、

 

いわゆる

「ちょっと変わった人」を

許容する余裕がなくなったのも事実。

 

たとえば書籍においては

1つ1つの刷り部数は減り、

その代わりに出版点数が増え、

 

編集者にも「ノルマ」が設けられ、

日々、新刊に追われています。

 

その約束が守れない

編集者は、会社には

いられなくなりますし、

 

外注さんでも、

たとえば、

期日を守れない

ライターさんやDTPなどの取引先も

どんどん淘汰されていくと

思います。

 

期待以上の文章を書くけど

納期がいつになるのかわからない人より

 

期待通りの文章で

納期を守る人に

 

いまの時代は

仕事が集中するわけで、

 

もはや天才的な人ではなく、

 

常識的な人が

出版業界でも求められているのです。

 

著者も、かつては

本を出すことを

生業としていていた

ざっくり

我々と同じ業界の人であったり、

 

医者や研究者といった

専門分野の方々も多かったので、

一般常識というよりは、

独特の世界観のある方々でした。

 

ただ、いまは、

著者の背景も変わり、

 

個人事業主やビジネスパーソンなど、

 

一般常識の範囲の中に

いる方が増えたので、

 

出版業界の「当たり前」も

通じなくなったのです。

 

メールの返信をしない。

明確な回答をしない。

テーマが急に変わる。

 

など、意外と編集者ならば

当たり前だよねと

業界にいる人間ならば理解できることも、

 

一般的には通用しません。

 

どこか

出版社だから仕方ないよね

 

といった既得権感覚は

もはや時代遅れなのでしょう。

 

ただ、出版業界に限らず、

 

多様化、多様化と

言いながら、

 

一般常識を求める

昨今の風潮も、なかなか

理解しがたい部分もありますが、

 

時代にあわせて

アップデートする必要は

ありそうです。

KKロングセラーズ ホームページ

https://kklong.co.jp/

公式LINE