1987年 東映、テレビ朝日
脚本
大川俊道
(キャッツ・アイ、太陽にほえろ、ルパン三世PART3、あぶない刑事、シティハンター、刑事貴族、刑事貴族2&3、こちら亀有公園前派出所MOVIE、ルパン三世スイートロストナイト、ハンチョウ警視庁安積班シリーズ、帰ってきたあぶない刑事)
監督
黒沢直輔
(さすらい刑事旅情編シリーズ、女が一番似合う職業、はだかの刑事、風の刑事東京発、京都迷宮案内シリーズ、京都地検の女シリーズ)
撮影
稲垣久夫
(俺たちの勲章、俺たちの旅、大追跡、太陽にほえろ、ゴリラ警視庁捜査第8班、刑事貴族2、刑事貴族3、わが町Ⅳ、猫の息子)
ガンエフェクト
BIGSHOT(納富貴久男)
藤 竜也
世良公則
中村明美
篠崎 勝
斎藤暁、ウィリードウシー
いかりや長介
『ベイシティ刑事』は、セントラル・アーツ製作の『あぶない刑事』の大ヒットブームでハードボイルドコンビ刑事アクション、が売れると見込んだ、東映本社が、
『特捜最前線』などの東映テレビプロで製作した、水曜日9時枠の数少ないハードボイルドアクション刑事もの。
だが、所詮二番煎じにすぎない作品は当たるわけも無く、最高視聴率9%、最低視聴率5%という記録的惨敗な結果を巻き起こした作品。
だが、マニアックな設定にカルトなファンが付きカルトファンによりカルトな刑事ドラマとして語り継がれた異色作とも言える。
自分は2013年に衛星放送で始めてみたが、今はCS東映チャンネルでかかりまくりみたいなので、かなりの数の人が見ているみたいだ。
今後も沢山の人が比較的安易にみれる作品になるみたいである。
だから話しても良いかもしれないと感じた。
藤竜也も世良公則もファン層が厚くいそうだが、
私は『クライムハンター』ファンで、『クライムハンター』のスタッフで作られている本作は観てみたかったし、観たらやはり、
世良公則。世良さんが良かったので、
カルト刑事ドラマはどれも基本好きじゃないが、
この『ベイシティ刑事』と『警視庁殺人課』だけは例外にそれなりに好きだったりする。
初期Vシネマが好きで、大川俊道氏、日暮裕一氏(故人)の脚本が好きなので、その原点のこの作品も好きになった経緯だ。
『想い出は危険がいっぱい』は、黒沢直輔監督で、連続テレビデビューからか、コミカルな演出を1、2、挟んだりはするが、
とにかく、ノアールハードボイルドとガンアクションの融合が凄まじい。
『あぶない刑事』に関われて無い分、黒沢氏は『ベイシティ刑事』そして、後の『さすらい刑事旅情編』で全力投球してるのがわかる。
あと、セントラル・アーツを超えたい東映の意向なのか、BIGSHOTのガンエフェクトと特殊効果が異様に凄い。
このBIGSHOTと世良公則のテイストは『クライムハンター』だなとわかる。そして、大川俊道氏による、エモーショナルなストーリーも。
『クライムハンター』プロローグ編として、『ベイシティ刑事』は見応えがあるが、
見れなくても『クライムハンター』とほぼ一緒なので気にする必要はない。しかも、これの石原プロ版が、同じ脚本家チームの『ゴリラ警視庁捜査第8班』だったりする。世良公則のポジションを神田正輝がやっている。
結果論だが、藤竜也と世良公則のユーモアやアドリブは、残念ながら、『あぶない刑事』の柴田恭兵と舘ひろしを超えられてないし、何故かわからないが、『あぶない刑事』のメインである脚本家柏原氏や永原秀一氏、ベテラン村川透監督は『ベイシティ刑事』では今一、本気度に欠けている。
『ベイシティ刑事』は若手だった、監督、黒沢直輔、成田裕介、脚本、大川俊道、日暮裕一、峯尾基三氏が、本気を出している。やはり『クライムハンター』ほか、『兇悪』シリーズなど、Vシネマプロローグ編なのだなと思う。
大川俊道さん、新作映画や、新作テレビ刑事アクションシリーズがまた作られたら良いなと思わずにはいられない。
柏原さんは『あぶない刑事』なのかもしれないが、大川さんは色々見られればと思える。