あゝ!僕はどうせ地べたに這いつくばる人生なんだろう。そんな事もない!いやいや、そんな事もない!僕はいつか愛される日が来るんだ!だってなんでもなく、いや、愛されなくたっていいや。どうでもいい。そんな事なんかどうでもいいんだ。僕は誰かを殺して生き延びるさ。僕はそんな価値しか無いんだ。どうせ、笑えよ、知久!笑え!僕は殺人を犯してまでしたい事が無いんだ。世界に希望なんて無いんだ!そうだ。僕は人を殺してヤルぞ。そうして世界に名を残すんだ。それくらいしか、そうしなければならない程、僕はつまらない! 僕はつまらないんだ。碌でも無い。味変に期待出来ない。だって何の才能がある?僕には何の取り柄もない。才能もない。縛りだってない。僕は余りに自由過ぎる! 帰りがけにこんなことを赤月は思っていた。

 

 

 

 彼はこれからどうするだろう、どんな人生を歩むだろう。これからみんなと同様に彼を見ていってほしい。

 

 

 

 

 続く(第一章終)