何時も通り仕事をしていた俺。
いらっしゃいませ。
店内での声に入り口を見ると、チャンミンとあの女性が入って来ていた。
カウンターにいた俺の所に、二人が来る。
いらっしゃいませ。
俺は動揺を隠して接客に徹する。
お久しぶりでございます。
指輪は大切にお使いですか?
はい。
その節はありがとうございました。
指輪は大切に使っています。
そう言って、チャンミンは左手を見せた。
左手の中指に輝く二つの指輪。
、お祖母様も、きっとお喜びになっていますよ。
ところで今日はどのようなご用件でございますか?
今日は、、その、婚約指輪を、、、
婚約⁈、、、その、女性、と?
心の中だけの叫び声。
もちろん、顔にだって出さない。
ご婚約されるのですか?
それはおめでとうございます。
俺はにっこり微笑んで言った。
シム様もハンサムですが、こちらの方もお綺麗で、まさに美男美女のカップルの誕生でございますね。
ありがとうございます。
俺にそう言って、二人が微笑み合う。
エンゲージリングのコーナーはあちらでございます。
どうぞ。
俺は二人をショーケースまで案内した。
女性が感嘆の声を上げる。
凄い。
やっぱり、エンゲージリングになるとクオリティが高い宝石ばかりですね。
おわかりになりますか?
お目が高いのですね。
ユリアさんはお嬢様なので、色んな宝石をもうお持ちなんです。
左様でございますか。
それではシム様もそれ以上の素晴らしいエンゲージリングをお探しなんですね?
、少し、懐具合が心配になります。
あら、チャンミンが私の為に買ってくれるんですもの。
金額なんて関係ないわ。
そう言ってくれると助かるよ。
二人の会話に、
お熱いことですね。
エンゲージリングはやはりダイヤをお求めですか?
昔は誕生石だったけど、今はダイヤが当たり前になってきましたよね?
チャンミン、私は誕生石でもいいわよ?
君の誕生石はルビーだから、良い物だとそれでも高いよ。
どうせならダイヤにしたら?
そう?
ダイヤは出来るだけクオリティの高いものを用意させていただきます。
デザインはどうでしょうか?
普通の高爪の物にされますか?
それとももっとデザイン性があったものをお好みでいらっしゃいますか?
自分で進めておいて、だんだん指輪の事が具体化すると、、、気持ち的に苦しくなってきた、、、。