食後のコーヒーをいただきなから、ふと我に帰る。
ここに来て、すぐに気付いていた。
この男性は、この間俺が話したように左手にあの指輪を重ね付けしていた。
きっと、指輪の話だとすぐわかった。
それで、お話というのは。
改めて聞いてみる。
先日お店に行く少し前に、祖母が亡くなったんです。
、それは、、ご愁傷様でした。
、、、祖母から、僕にこの指輪が残されていました。
言いながら指につけてる指輪を撫でて。
お祖母様の遺品、形見なんですね。
はい。
祖母は僕の事を理解してくれていた唯一の人でした。
理解、、、?
はい、、、。
そう思っていた。
でも、この指輪の事がわかってから、僕は祖母の事がわからなくなってしまったんです。
何故ですか?
僕は、、、僕には、普通の結婚は望めない。
それがわかっていたのに、何故僕にマリッジリングを残したのか。
それが、わからなくて。
、普通の結婚が望めない?
どういう意味ですか?
、、、貴方は信頼できる方だと思ってますから、、、正直に言います。
何を、ですか?
驚かないでいただきたいのですが、
はい、
僕は女性を愛せないのです。
、愛せない?
この年まで、ちゃんと女性とお付き合いして、、、その、、それなりの経験もありますが、、、僕の恋愛の対象は男性なのです。
思わず、目を見開いてしまった。
こんなイケメン。
女性にはたくさんモテただろうに。
、すいません、やっぱり、驚かれますよね、、、。
あ、いえ、、、恋愛は人それぞれ自由ですから、、、。
でも、よろしかったのでしょうか。
私のようなものにカミングアウトして。
言ったでしょう。
貴方は信頼できるって。
、それは、、ありがとうございます、、、。
それで、話は戻りますけど、、僕がそっちの方だと知っていた祖母が、何故マリッジリングを残したのか、、、。
やっぱり、僕に普通の結婚をして欲しかったのではないかと、、、。
祖母だけは理解してくれていたと思っていたのに、、、僕には祖母の意図がわからなくて。
指輪を見てもらった貴方になら、何かわかる事があるのではないかと思ったのです。