🏠年金生活と「住宅難民」問題
~貸す側の事情、借りる側の現実~
先週かな、 道新の朝刊に載っていた記事で、あらためて考えさせられました。
それは「年金暮らしの高齢者が、借りたくても借りられない現実」についてです。

「空室があっても、すべての人が入居できるわけではない現実…」
📉空室はあるのに、入居できない⁉️
記事によると、北海道内で確認された空き物件は1万7,751件。
しかし、そのうち高齢者の受け入れが可能な物件はわずか753件でした。
たったの約4%です。
「空いてるのに、なぜ入れないの?」
そう思った方も多いかもしれません。
🧓高齢者が敬遠される背景には…
もちろん、これは仲介会社や管理会社が“感情で”断っているのではありません。
現場ではむしろ、できる限り受け入れようと模索しています。
「年金暮らしの一人暮らし高齢者にとって、住まい探しは年々厳しさを増している」
しかし、貸す側の立場になると、次のような現実的なリスクがあるのです。
🛏️ 入院による長期不在・滞納のリスク
⚰️ 孤独死や死亡後の室内処理費用
💰 保証人不在による回収困難
🏢 近隣への説明やトラブル対応の負担
大家さんにとっては“想定外”が重なれば、大きな経済的損失になりかねません。
そのため、仲介業者もまた、貸主の意向を汲んだ判断をせざるを得ないのです。
「契約には保証人や緊急連絡先が必要。高齢者にはこの“最初のハードル”が重くのしかかる」
---
📦そもそも高齢化と単身化が進む中で
記事では、65歳以上の単身高齢者世帯が2030年には約3割を超えると指摘されていました。
こうなると、もはやこれは一部の問題ではなく、社会全体の課題だと言えます。
🧩解決のヒントは「仕組み」にあり
記事内でコメントしていた某不動産会社の代表もこう語っていました。
「高齢者が円滑に入居できるようにするには、物件の確保だけでなく、大家側の不安を解消する仕組みが必要です」
まさにこれです!。
誰もが安心して暮らせるようにするには、制度的な後押しや保険・支援体制が求められます。
「“万が一の責任は誰が?”という不安が、貸し渋りの背景にある」
---
✋現場として感じること
不動産業に携わる私としても、「貸せないのではなく、貸すには準備と覚悟がいる」というのが率直な感想です。
また、高齢者の方自身も、早めの住み替えや信頼できる支援者との連携が重要になると感じています。
「貸す・借りる両者が安心できる“仕組み”が求められている」
---
✨おわりに
これからますます増えていく「高齢の一人暮らし」。
その住まいの問題を、“どこかの誰かのこと”で終わらせないために、
まずは事実を知り、仕組みとしての改善を考えるところから始める必要があると強く感じました。



