【LPガス無償貸与の見直しにモノ申す】 “共存の知恵”を手放していいのか? | 北海道苫小牧市から発信!「不動産売却ときどき日常」ブログ

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こんにちはこんばんわ😊

先日、長年売買や賃貸でのお取引を継続して行わさせていただいている投資家さんとの打ち合わせの際に、 「LPガスの無料貸与」の話題が出ました。 制度の見直しが進む中、現場での実感や疑問を共有し合う中で、 あらためてこのテーマについてブログで触れてみようと思いました。

🏢「現場で出た“ある話題”から」

 


🛠️最近、LPガス(プロパンガス)の「無償貸与」に対して規制が強まっています。

「設備費をガス料金に上乗せして回収するのは不透明で不当だ」 「入居者がガス会社を選べないのは問題だ」

そういった声に応えるかたちで、経済産業省や公正取引委員会が制度見直しを進めています。

確かに、消費者目線で言えば“安い方がいい”“選べた方がいい”という意見はもっともです。 しかし私はこの流れに、現場を預かる者として、強い違和感を持っています。


🏠■ 無償貸与=悪なのか?

ガス器具の無償貸与という仕組みは、地方のアパート経営において、

📌 建築費を抑える 📌 設定家賃を相場に適した金額にできる 📌 入居者にとっても負担が少ない 📌 器具のメンテナンスがガス業者対応でスムーズ

という、いわば“共存の知恵”として長年成り立ってきました。

それが一律で「禁止だ」と言われる。 本当にそれが、入居者や地域にとって良いことなのでしょうか?


📉■ 過去のトラブルが語る「制度の意味」

❄️「冬の北海道、もし暖房が止まったら…」

 

無償貸与がなかった時代の現場は、トラブルが絶えませんでした。 ストーブや給湯器が故障したとき、

🔁 入居者→管理会社→ガス業者→原因調査 ⚠️ 「誰の責任か」「費用は誰が持つのか」で揉める 🥶 北海道の真冬に暖房が止まり、関係悪化 ➡️ 結果として更新時に退去 → 設備条件悪化 → 家賃を下げて募集

それを防いできたのが、無償貸与の仕組みであり、 日々の小さな安心や円滑な賃貸経営を支えてきた現場の仕掛けでもあったのです。


📊■ 価格は“無償貸与”だけでは決まらない

そもそも、LPガスの価格が高いのは無償貸与のせいだけでしょうか?

ガソリンも灯油も、LPガスも、

🌍 ウクライナ戦争 💱 円安 🛢 原油高騰 🔄 コロナ後の需要回復 🇺🇸 アメリカの関税政策 💸 消費税

など、さまざまな国際情勢と制度の影響を受けて動いています。

LPガスの料金だけが不当に高いわけではない。 グラフを見ても、それは一目瞭然です。


💬■ 利益供与? それって本当に“悪”ですか?

🔧「メンテナンスの現場から」

 

よく言われる「上乗せされた価格の中に業者からの利益供与がある」との指摘。 でも、それは本当に大きな問題でしょうか?

私は、うわのせされた価格の分の利益供与などは、正直、微々たるものではないかと思います。 もちろん、消費者は安いに越したことはありません。

しかし、アパート建築の際にガス器具の無料貸与があることで、 初期費用を削減でき、それが設定家賃に反映され、相場に適した家賃として提供される。 入居者の満足度にもつながり、安定した賃貸市場の形成にも貢献してきました。

さらに、ガス器具のメンテナンスは各ガス業者が行うため、入居者への対応やトラブルも少なくて済みます。

一方、かつて無償貸与がなかった時代には、たとえばガス器具の故障時に、

📞 入居者が家主や管理会社に連絡 📨 管理会社がガス業者に依頼 🔍 原因調査ののち、「誰の責任か」で揉める ❄️ 家主と入居者が互いに責任をなすり合い…

冬の北海道でそんなトラブルになれば、目も当てられません。

最終的にはどちらかが費用を負担し、関係がこじれて退去、 次回の募集では賃料を下げざるを得なくなるか、ストーブ持ち込みを条件にするなど、 住まいとしての質も下がってしまう──そんな時代に逆戻りするのは、 ただただ業界の景気を冷やし、無理な負担を消費者に押し付けることになると感じています。


📣■ 現場の声を、もう少し聞いてほしい

無償貸与は悪か? 確かに不透明な契約は改善すべきだが、 地方のガス会社や大家にとっては、生活と直結した“共存の知恵”だったはず。

規制強化の声ばかりが強調される今、私はあえて現場から異議を唱えたい。

偉大な天皇が街を眺めて「民のかまどに煙が立っていない」と心を痛めたという話があります。 このままでは本当に、地方のかまどから煙が消えてしまうのではないか── そんな危機感を、私は抱いています。


かまどの煙の行方は、、、、


📝※本記事は、あくまでも私自身の経験と考えをもとにした一つの持論であり、 誰かの意見を否定したり押し付けたりする意図は一切ございません。 さまざまな立場や視点がある中で、現場の声として受け止めていただければ幸いです。