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企業法務弁護士の暇つぶし

東京で企業法務大手に勤める弁護士です(暇ではない)。思いついたことをブログにしていきます!

http://headlines.yahoo.co.jp/hla=20161205-00000001-ykf-soci

教育の主体は誰か、それは間違いなく子供だと思います。
子供が将来一人の人間として社会生活を営むことができるよう、知識、経験、見識を蓄え人間性を構築していく過程だと思います。
そして子供は将来の日本を担う国の主人公だと思います。子供の数や教育の質が落ち込めば国は衰退する一方でしょう。
その意味では教育の無償化は国益にかなうと一般的には言えるんじゃないかと思います。経済的理由から能力的には選択できるはずの選択肢が狭められるということはあってはならないと思うからです。経済的理由から満足に勉強ができないというのは悲劇です。
ただ、無償化に値する教育を提供できる学校がどれほどあるのでしょうか?
小中学は学習指導要領に沿った一定のカリキュラムが組まれているのでここでは論じません。
まずは高校ですが、中学までと異なり、高校ごとに教育の質というのは良くも悪くも非常にバラエティーに富んでいると思います。1年次で大学入試に必要な範囲を終える高校から、授業中でもおしゃべりが絶えない高校まで様々でしょう。
ここで、後者のような偏差値の低い高校(後者のような高校が必ずしも偏差値が低いとはいえないかもしれませんが)に関して、先ほど述べたような、経済的理由から選択肢が狭められる、ということがあてはまるのでしょうか?

まず、授業料無償化を一定の偏差値以上の高校に限った場合
ストーリー1
勉強が好きなA君は中学校入学から常に主席で県内最難関の進学校に合格できる学力がありますが家は経済的に貧しく私立進学などもってのほか、しかし授業料無償化のおかげでお金を気にすることなく勉強を重ねて難関校に入学、さらに東大に進学し、、、

ストーリー2
Bくんは勉強は苦手ですが受験生になって自分の将来を考え勉強を開始、家は貧しくせめて授業料の負担をかけさせまいと必死に勉強した結果、授業料が無償の進学高校に進学することができました。そこでも努力を絶やさず国立大学に進学し、、、


授業料無償化を無制限にした場合
ストーリー3
Cくんは勉強が嫌いで受験生になってもろくに勉強せず、自分の学力でも苦労なく入れる私立高校に入りました。私立高校ですが授業料が無償なので家庭が貧しかろうが負担はかかりません。勉強などしなくてもなんとかなると思ったCくんは進学後も勉強はせず、大学に進学も出来なかったので近所のコンビニでフリーターに、、、


極端な話ですし、偏差値だけで高校の良さが決まるわけではないことはもちろんわかっています。しかし、授業料無償化という耳障りのいい言葉に誤魔化されてはいけないのは、そもそもなぜ授業料無償化が国の利益に繋がるのかよく考えることだと思います。


大学になると話はさらに顕著になるとおもいます。現状の大学生のほとんどは大学を高等教育の場とは考えていないと思います。せいぜい、社会に出るまでのモラトリアム期間といったところです。このことは東大だろうが無名私大だろうが変わらないと思いますが偏差値が下がるにつれこの傾向は顕著なのではなあでしょうか。
もちろん中には特定の分野の勉強や研究を重ねて専門分野に進んでいく学生もいます。
そういう意味では専門学校のほうが目的意識を持って進学する人が多いだけに学校を本来の目的で利用する学生が多いのではないかと思います。

大学の授業料を全面無償化すれば大学進学率はふえるでしょう。しかしそのことがただちに国益に繋がるかといえば、答えは完全にノーでしょう。
アメリカの大学の学生は日本の学生よりずっと勤勉で、日本の大学生の怠慢さに驚愕する、という話を聞いたことがあります。
ようは日本の大学の質が良くないのだと思います(ここには少なくとも2種類の意味があると思うのですが詳しくは述べません)。

そろそろなぜ大学に進学する必要があるのかじむくり考える必要があるのではないでしょうか。