昨日の練習。
見ていてふと泣きたくなった。


ここにきてあまりに良い子供たち。
男子は結構人数が多い一年だったから試合には
なかなか出られない子たちが多かった。

だから練習で五対五をやってもいつも試合に
出ている子たちはリズムテンポよくボールを
つないでゴールに向かうのだが、そうではない子たちは
なかなかボールに触れずゲームにも参加できない。


それが昨日は10人が10人積極的にボールに
絡んで、ゴールを決めるのはいわゆるスタメンでは
ない子。

いいシュートを打つ。


女子は女子で良かった。
いつも一番気が散っているように見える子の
やる気スイッチが全開。


いずれも思い当たるふしはある。
その子たちのやる気が全開になるきっかけはやはり
コーチにある。


コーチや環境にかかわらずとにかくバスケが好き!
という子供は何を言っても言わなくてもしっかり指導だけ
していればどんどん上手になるだけ。


しかしどうしても上達できない子、集中していないように
見える子を頑張らせるのはコーチの一言や指導方法が
きっかけになるのかもしれない。


あの時にあんな風に言ったから、あんなことを褒めたから。
ただそれだけなのになぜかその日から俄然張り切る。
張り切って積極的になって上達してまた褒められて。


ごめん。今まで、って心の中で詫びる。


そういう子をはじめから嫌っているわけではない。
みんなと同じように教えているのにちっとも上達しない。
上達しないならまだしも、練習に集中しない、遅刻する、
話を聞いていない、ということが続くと仲間たちからの
見る目も変わってくる、で、どんどん悪循環が
続いていく。



逆に、コーチの一言。行動一つで良い循環も始まるのだ。
しかしここまで変わるとは。


加えて。


得るは捨つるにあり。
その言葉もよぎる。


褒めても厳しくしてもどうしてもこうしてもダメ。
そういう子も時にはいる。
プレイがダメ、ではなく、どうにもこうにも
楽しそうでもないし話も聞いていないし、やれと
言われない限りは自分の力の60%でしか
やらない子。やれと言われて85%は即座に出せるのに。


そういう子が辞めると人員的にチームはさびしくなるのだが
雰囲気は格段に良くなる。残念ながら事実なのだ。



今のチーム。子供たちの声、笑顔、スピードは増している。
得るは捨つるにありというのはあまりに寂しい言葉では
あるが、それも一つかとも思う。




少なくとも練習中にバスケ以外のことで誰かが怒られる
時間が激減するのだから子供たちの集中力も続くのかも
しれない。


あと一か月少しで六年生は卒業。
今ここにきてチームがこんなにもいいなんて。


寂しいだけだ。