同性愛について:杉本彩さんからのメッセージ【長文】 | まきむぅとレズビアンライフ.*゜* 牧村朝子オフィシャルブログ powered by Ameba

同性愛について:杉本彩さんからのメッセージ【長文】

他者の価値観や生き方に、
心から共感することはなくても、
自分と違う価値観や生き方を認め、
共存していくことが、
成熟した社会であり、大人の在り方だと思います。

人が、誰をどう愛するかは、
魂レベルに刻まれた宿命のような気がします。
だから幸せは、それを受け入れること、
自分の心を偽らず、自分を信じることからしか生まれません。

この社会が、多様な価値観と生き方に寛容な社会へ成熟することは、
すべての人々の幸福のために、必要なのだと思います。

――杉本彩



$その日の海を見るまで-24歳レズビアン、国際同性婚。-


5月16日、東小雪さんとの放送のために、彩さんに頂いたコメントです。

マネージャーに、彩さんからコメントを頂けないか相談したら、「直接頼んでごらん。そのほうが伝わるから」と言ってくれました。緊張しながらお願いしたら、彩さんは「いいわよ。」と二つ返事で了承してくださいました。

同性愛に限らず、人は人生の色々な場面で息苦しい思いをしながら生きているのだと思います。特に、「出る杭は打たれる」日本社会では、そういった傾向が強いのではないでしょうか。無言の抑圧のもと、「みんなと同じ」を強いられ、自分にも他人にも嘘をつきながら、仮面のように愛想笑いを貼り付けているような。

$その日の海を見るまで-24歳レズビアン、国際同性婚。-
撮影:しゅうさん


では、そんな息苦しい思いをしながらも、どうしてみんな「みんなと同じ」に甘んじているのか。

ひとつは、そうすることによって、「なにものなのかわからない自分」を「みんなと同じ自分」と説明付けるためでしょう。自分自身と向き合うことは、とても時間のかかる作業ですから。私も「女なのに女の子に魅力を感じる自分がわからない」と思い、「みんなと同じように、男の子を愛せる自分」になろうとしていたことがありました。恋愛テクニック本を読んだり、男性の求める女の子像を演じたりしながら。

もうひとつは、「みんなと同じ」意識でまとまっている人たちを、政治をする人と商売をする人が操作しやすいからです。もともと多様であるはずの人々を、たとえば「アキバ系」と名づけてひとまとめにし、そこにアイデンティティを感じてもらえば、人はアニメに理解のある政治家に投票したりだとか、グッズやイベントにお金を使ったりするようになるのです。「アキバ系の自分」でいるために

同様に「レズビアン」と名づけてひとまとめにし、そこにアイデンティティを感じてもらえば、人は「同性婚を支持したから」というだけの理由で企業や政治家や芸能人を応援したり、レズビアンバーに行ったりレズビアン専門雑誌を買ったりするようになりますね。「レズビアン」「アキバ系」といっても色々な人がいるけれど、名前をつけてひとまとめにすると、人は勝手に「みんなと同じ自分」になって安心するために団結しますから、操作しやすいグループになるのです。まるでファイルをフォルダに分けるみたいに
(純粋に例として挙げただけであって、批判する意図はありませんよ。)

$その日の海を見るまで-24歳レズビアン、国際同性婚。-
撮影:しゅうさん


わたしは「みんなが同性愛を祝福する社会」になればいいとは思っていません。人間は本当に多様ですから、「同性愛は伝染する病気でも危険思想でもないし差別する意味が無い」と頭でわかっていたって、やっぱり「生理的にちょっとなあ」と思う人がいて当たり前です。

では、どうなってほしいというのか。それこそ彩さんのおっしゃる、「共感できなくても、自分と違う価値観や生き方を認め、共存していける、成熟した社会」を、わたしは心から望んでやまないのです。そのために必要なのは、とてもシンプルな、たった2つのことです。


1.自分と違う「その人」の意見を聞き、理解しようとすること。

2.自分と違う「その人」の意見を、暴力や暴言で曲げさせようとしないこと。



自分、対、他人。

「ふつうの人」、対、同性愛者。

男、対、女。

正常、対、異常。

レズビアン、対、バイセクシュアル。

世の中はそういう「何か、対、何か」という対立が大好きです。

その対立によって、得しているのは誰ですか?
その対立の片側で、あなたはほんとうに自分の声で話していますか?

$その日の海を見るまで-24歳レズビアン、国際同性婚。-


「中庸」ということをおっしゃる林田明大先生
「自分はレズビアンだとかなんだとか決めつけなくてもいいんですよ」とおっしゃる東小雪さん、
また放送にコメントを下さった視聴者の方々、および杉本彩さんのおかげで、気づくことができました。ありがとうございます。

いま、わたしは「レズとか気持ち悪い」って言われてもちっとも傷つかないようになりました。だって、それはそれでその人の考え方であって、わたしはわたしで彼女を愛しているのだもの。それが「レズとか(私を襲うかもしれないから)気持ち悪い」みたいな誤解に基づくものだったら、それを解いてあげればいいだけの話だし、世の中意外に、シンプルなのかもなぁって思えてきました。

今の日本で、レズビアンというのは「二丁目かAVか漫画の中か外国にしかいない」と思われています。そうじゃないんだよ、ということを伝えるために、わたしはこれからも彩さんのもとで芸能活動をがんばっていきます。いつかわたしが「レズビアンタレント」だなんて名乗らなくていい社会に、「レズビアン」だなんて区分けが意味を持たない、ひとりひとりが自分自身でいられる社会に、なってほしいと思います。

$その日の海を見るまで-24歳レズビアン、国際同性婚。-
撮影:k516さん


それで、あなたはどう思うかしら?

番組、およびこのブログに頂いたコメントは、彩さんに届けさせていただきますから、ぜひこれを機に考えてみていただければと思います。長ーいブログになっちゃったけれど、読んでくださってありがとう。考えてくださったら、もっとありがとう。

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