霞橋は、横浜の繁華街元町からちょっと外れた、新山下運河に架かる橋。
とても立派なトラス橋ですが、長さと高さがアンバランスな雰囲気。
それもそのはず、もともと今の3倍以上の長さがあったもので、他から再利用したものなのです。
少し紹介しますと、最初は旧日本鉄道の隅田川橋梁として、1896年(明治29年)に建設され、その後神奈川に渡り、新鶴見操車場の「江ヶ崎跨線橋」として1929年(昭和4年)に移転竣工。
2007年にこれも架替え工事が始まる。
貴重な明治時代の建造物なだけに、再利用の提案が持ち上がり、同じ時期に架替えを行う「霞橋」の地にこのトラス桁がやってきたのでした。
(ヨコハマ経済新聞などに詳しく載っています。)
全国に再利用される橋はたくさんありますが、二度となるとそれ程多くないかも。足掛け120年近くも現役で利用されるているとは驚きです。
訪問した日は曇り。少し温かみを出してみましたが、最後の写真が実際の色感覚に近いかもしれません。
長年たくさんの人を通した、近代日本の生き証人のようなもの。
横浜の港町で末永く愛されることを願っています。
神奈川県横浜市中区
竣工:2013年(平成25年)竣工 (もとは1896年(明治29年)製)
構造:鋼製下路式プラットトラス橋
橋長:32.8m
幅員:6m