今度はまた飛んで、九州の橋。
日本三大奇勝の一つ、耶馬渓を代表する青の洞門の近所にある。
その名の通り、近所にある羅漢寺へと続く参道に位置する橋だったが、現在はそのメインルートからは外れているようだ。
橋長89メートルは石造の橋としては長い方で、アーチの高さに対して径間(橋脚間の距離)を大きく取っているため、
アーチの円が平たく見えるのが特徴とされている。
石造りでこのような美しいアーチを100年近く前に描けたことにただ感激するばかり。
周辺には、同じような作りの橋もある。
九州で石造アーチの架橋が盛んだったことは、橋の歴史を知る上で大変興味深い。
現在でも多くの石造りアーチが残る九州地方だが、
その一方で本州以東では極めて少数しか残っていない。
さて、行ってみて初めて知ったが、耶馬渓は、景観が連続しているのではなく、
山国川流域を中心に、奇岩や断崖が所々に点在していて、その総称ともいえる。
ちなみに各地には、耶馬渓の知名度にあやかってか、○○の耶馬渓と言われる渓谷、峡谷が多数存在する。