栃木県の箒川の途中に造られた塩原ダムによって誕生した塩原湖に架かる橋である。
那須塩原駅や西那須野インターチェンジからもアクセスしやすい場所にある。
この吊り橋は、交通用の通路としての機能は無い観光目的の橋で、他の有名観光地にも似たような吊り橋は数多くある。渡る際には維持管理費用を徴収される。
対岸には散策路が広がっているが、塩原ダムの建屋以外に目立った施設は無く、細い道の先は一般道へ通じている。
塩原ダムの筐体を見ようと細い道を少し進んだが、道沿いは木々が生い茂り、その姿はほとんど見えなかった。
ダムの案内板は質素な印象である。
吊り橋は、横に張ったワイヤーロープで強度を確保しており、補強桁を使っていない無補剛桁歩道吊橋として本州一の長さである。
春は新緑、秋は紅葉を存分にその雰囲気を楽しめそうなところであるが、行ったのは6年前の3月で、ほぼ冬の様相。
アクセスが良い事や、近隣には塩原温泉郷、足を延ばせば鬼怒川温泉、那須高原と合わせて訪れることもできそうで、人気の観光スポットになっているようだ。
この吊り橋の架かる箒川(ほうきがわ)は、塩原ダムを抜けると那須野が原の南側の際に出ていくが、那須地方は全国一の広さと言われる複合扇状地で、もともと水利を得ることが難しく、かつては荒野が広がっていたそうだ。
明治時代に、那須疎水の開削で広大な農地へと姿を変え、酪農や稲作が盛んになり、現在でも関東有数の食の源である。
余談だが、この1年後の夏に近隣(といっても直線距離で20km以上離れている)の那須岳に登山チャレンジしたものの、雷雨で断念することになった。