色々気になる新作ドラマがあるのに、なぜか3年前の「嘘の嘘」を視聴中の私。U-Nextによれば「愛憎ドラマの女王イ・ユリ主演のサスペンスメロドラマ」です。


しかし、愛憎ドラマの女王、ってなんだかおどろおどろしい響きですね。


意外だったのが、イ・ユリの飾り気のない着こなしです。ほぼすっぴん(に見えるメイク)に、黒キャップに黒パンツ、カーキのアーミー風ジャケット、ごっつい系の黒ブーツがなかなか決まっているんですよ。早々にフェミニン系の装いに切り替わるのがもったいないくらいでした。


アラフォー・アラフィフ世代の女優が主演する韓ドラの衣装はお金持ちの奥様風か銀座のマダム風が多いせいか、たまにデニムで登場すると、あまりに衣装然としていたり、過剰にモードなグラビア風になりがちな気がします。


でも、たまにこちらの先入観を裏切る形で「あら素敵」と思う女優さんに出会うことがあります。


ひとりめは、「師任堂、色の日記」のイ・ヨンエ。


それまでチャングムも他の作品も見たことがなかったのですが、この韓国を代表する大女優については、気品があって優雅な美人というイメージでした。いってみれば、皇室ファッション的な上品かつ保守的な装いが似合うタイプでしょうか。


「師任堂」は現代劇と時代劇を行ったり来たりする構成で、イ・ヨンエは現代では美術史の大学講師役ですが、知的なパンツルックやカジュアルなデニム姿でも登場します。


クラシックな顔立ちの美人ですが、想像していたよりずっとプロポーションもよくて、颯爽としてかっこいいんです。いい意味でイメージを裏切られました(ドラマの方は、途中下車してしまったんですが)。


そして、アラフォー韓ドラ女優のなかでも一番おしゃれさんではと密かに思っているのが、チェ・ガンヒです。


「推理の女王」は続編まである人気作のようですが(私はいずれも未見)、中年の主婦探偵というと2時間ドラマ的で、おしゃれとは縁遠いイメージです。


私は「こんにちは?私だよ!」が気に入って(前半のそばかすだらけのすっぴん、髪ボサボサのおばさん役もかなりリアルです)、いくつか過去作を見たのですが、そのひとつに「ひと夏の思い出」がありました(最近までU-Nextで見れたんですが)。


このドラマのチェ・ガンヒの衣装がおしゃれなんです。派手じゃないけどカラフルで、ひらひらじゃないけれどキュート。コットンのワンピースやブルーのデニムも、当時すでに40歳だったとは思えないほどナチュラルに着こなしていて、スタイルの良さも伝わってきます。


こういったタイプの衣装を素敵に着こなせる女優さんは韓ドラでは珍しいような気がします。


チェ・ガンヒはキム・ヒソンと同い年ですが、ちょうど同じ頃にキム・ヒソンが主演した「ナインルーム」の王道ゴージャス衣装(私的にはツッコミどころ満載なんですが)と比べると、チェ・ガンヒの貴重な個性が感じられると思います(「ナインルーム」はドラマとしては面白いんですよ)。