私は密かに


昭和60年代後半から70年代における日本映画の


殺陣


を盛り込んだ作品が大好きです。


更にハリウッド女優


リューシー・リュウ

(今でも大ファンです)


が出演した


鬼才監督


クェンティン・タランティーノ監督の


キル・ビル


は私にとって神な作品


キル・ビルを制作するにあたり、タランティーノ監督が

影響され踏襲したのが


1973年の封切り


映画


修羅雪姫


と、言われていたのですが、何年もの間、探し求めていたのですが機会が無く先日、DVDがAmazonで安く販売されているのを発見し、即、ポチッとしました。


本日、到着し、ワクワク、ドキドキしながら鑑賞しました。


これまた、業という業を背負って生まれて


復讐の修羅と化す主人公を、私が大好きな


梶芽衣子


が、女囚さそりの時と同じ様に


神の領域の怨嗟の目力で怪演


時代的に


エログロナンセンス

サイケ

シュール


が流行した昭和の高度成長期が故に?


描写が過激なスギる


幼い少年、後頭部カチ割られて血みどろで河原で死骸と化す(人形では無く子役にそれを演らせている)

主人公の少女時代を演じる子役、殺し屋修行中に師匠に斬られ全裸(今の時代は虐待?)


そして、後々のキル・ビルの名シーンを彷彿とさせる

場面が続き、今の様にデジタルでは無いですから、人力による合成では無いカメラワークが芸術的


何よりも


和服の立ち回りシーンが令和の御世では無理な


危険なモノ


シンと呼ばれる斬り役

カラミと言われる殺陣師は斬られ役


立ち回りであるのに、主人公の得物の切先が


急所1ミリまでの位置の身体に当たる


血糊がザバザバと流れ

主人公の着物も血飛沫を浴びたり切られたり


ほとんど吹き替えを使わない


内容は、イカニモ当時の漫画が原作の


バイオレンス 

娯楽枠


ではあるのですが


修羅雪姫演じる若き日の梶芽衣子が、同時期に大ヒットした


藤純子主演

緋牡丹お竜シリーズ

(こちらも大好物でDVD全作持ってます)

における女博徒お竜さんの


千鳥に〆た帯の立ち回り

綺麗な立ち回り


を真似ているのではなく


殺意しかない恐ろしい所作と女優の顔や衣装を血でここまで汚すかとう表現は


梶芽衣子にしかできない


と感動しました。


無慈悲で無情な殺し屋、修羅雪


ゆるしもしないしたすけもしない


と無表情で無抵抗なマトを刺し殺していながらも


鬼の目力の中に


やっぱり人間の情が灯る


復讐を成し得た後に、雪道で倒れ、雪をつかみソレ頬に当て、突っ伏しながら


慟哭する梶芽衣子の演技は


娯楽を超えて


因果とは?

トラウマとは

しかし、生かされる諦念


を醸し絶品、逸品なお作でありました。


タランティーノも惚れてしまうでしょう。


お若い方に梶芽衣子といったら


大人気ドラマ


昨日なに食べた


と主人公の優しく天然なお母さん役といったら、わかるかもしれません。


あのコミカルなお母さんが若い頃に


長物を手にトンパチやってた、恐ろしい復讐の鬼という役で一世を風靡した女優とは知る由もないかもしれませんね。