都内某所アラ古希のマダムHが独りで済む、庭木の手入れがなされていないので鬱蒼とした森の中にはある昭和の一戸建てのお家に伺いました。

庭木が繁りすぎて室内には日光が入らず、今日は暑い日でしたのに居間はヒンヤリ薄暗く、この陰気な雰囲気は得体の知れない落ち着きを私にもたらします。

なんでも、家を建てた時から手入れをお願いしている造園職人の大将が高齢スギで木に登れなくなり、しかしどうしても若いモンに好き勝手に剪定させるのは許さず、ソノ大将と同じ力量の者が見つかるまで木々に鋏は入れずもう何年も経っているとの事。

マダムHは目下、断捨離と終活を夏が来るまでにやってしまいたいらしく、色々片付けてはいるが返って散らかり往生しているとの事。

片付カタワな私はソノお気持ちが良くわかり、マダムHと片付けできないトークで盛り上がりました。

で、ひょんな事から私のスマホに入ってる、舞台衣装姿の写真を見せたら、ソノ中には和風なこしらえのモノが多々あり、ふと思いついたマダムHは次の間に沢山並べてある、色褪せた茶箱から一 本の帯を出して

「これ昔のだけど、娘がね若い頃、あの子に着せたかったんだけど野暮ったいからと言って使わなかったのよ、アナタなら使えるんじゃない?」

と、昭和臭プンプンの花々が色とりどりに縫いこんである華やかな振り袖用の帯を見せてくれました。

確かに、柄ゆきが大きく野暮ったくも見えますが、今時の流行りのペラな帯に比べると重厚感バッチリ。

最近は、プロレスだてらに打掛で花道を歩いている私としては、使い道があるのでありがたく頂戴した次第です。

さて?いつ男だてらにコノ帯を結んでるやろうか?と企んでいるのでした。