

それから10年以上経って、もう一度トライしたけれど、やっぱりわからなかった。ただ、人口知能のHALによって殺され、宇宙をさまようことになった宇宙飛行士が、激しい光のトンネルを抜けて、最後は赤ん坊になる。これは、人類の根源は宇宙にあり、人間は宇宙から地球へと輪廻転生を繰り返すってことなのかしら?と勝手に解釈した。産まれる前からのことを覚えている赤ん坊がいて、誰の子供として産まれようか、空から下を眺めて、自ら親を選んで産まれてくる、と書かれた本を読んだことがあるから、そう解釈したのかもしれない。

いつかこのストーリーの本当の意味を知りたいものだわー、と思っていたけど、その答えは、録画していた、NHK『アナザーストーリーズ
キューブリックとクラーク 天才二人の挑戦と衝突』を見て、やっと得ることができた。
キューブリックとクラークがこの映画を作ったきっかけは、二人で映画の構想を練っていた時、偶然UFOを目撃したから。二人の地球外生命への憧れからスタートしたこの映画。クラークは、本当に進歩した地球外生命は、完全に無機質かもしれない、とアイディアを出し、キューブリックが賛同。そして誕生したのが、謎の物体、モノリス。宇宙人が作った遺物という設定。このモノリスの意味がさっぱりわからなかったのよねー。

クラークが考え出した、映画の結末は、ボーマン(HALに殺された宇宙飛行士)が、子供へ逆行し、赤ん坊となって軌道上に浮かぶ、というもの。「失われた宇宙の旅 2001」
著 アーサー・C・クラーク
訳 伊藤典夫
この結末に、キューブリックも同意。
クラークは、映画を分かりやすくするために長いナレーションを作成。
でも、視覚的に物語を見せようとしたキューブリックは、このナレーションを拒否した。
しかし、説明なしでは物語が分からないと考えたクラークは、自身の小説「2001年 宇宙の旅」で、結末について説明している。

モノリスから、人間を含む多くの種族が誕生したのだ。
つまり、地球外生命の目的はモノリスの超常的な力で、肉体を持った生命体を、精神のみの生命体へ進化させることだった。宇宙にいる多くの種族がそうやって進化してきた。人類もようやく、宇宙の一部になったのだ。
ふーん。なるほどー。😒。これ、説明がなければ、あの映画だけではさっぱりわからないわー。
キューブリックは、意味不明でいい、
説明することはバカげた単純さだと言って、一切ナレーションは入れさせなかったそうです。

ということは、人間は死んだら、モノリスによって、精神だけの生命体になるってこと?人間は亡くなると、肉体は滅びても霊魂として存在する、と言っている人と同じことかしら?ちょっと違うわねー。神は肉体はなく光だ!と言っている人もいるし、宇宙人の存在をアメリカが発表出来ないのは、バチカンが反対しているからだ、と書かれた本も読んだことがある。何が真実なの?深く考えると🙄🤔頭がごちゃごちゃになってくるので、キューブリックの言うように謎は残したままで、美しい映像だけ楽しむ方が、この映画の正しい観賞法かも。






