いだてん39回『懐かしの満州』七之助さん&仲野太賀さん | お気楽マーニャのブログ

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大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』第39話。   台風のドタバタで見逃していましたが、土曜日の再放送で視聴。このドラマがスタートしてから、一番見応えのあった回。観られて良かったわ〰️!

東京オリンピックは中止になり、戦争が本格化する。🏃‍♂️マラソンの選手でオリンピックを目指していた、小松勝(仲野太賀)も学徒動員で、新妻・リク(杉咲花)や子供たちを残して満州へ(38回)。戦争から逃れるために圓生(中村七之助)を伴って満州に慰問に向かった志ん生(森山未來)。1ヶ月の約束が、2ヶ月になり、3ヶ月になり、日本に帰れないまま、終戦を迎える。日本が負けた途端、満州に残された日本人は酷い目に合う。




最後の最後に登場してきた、落語家 圓生役の中村七之助さん、素晴らしい演技力と存在感。すっかり、このドラマの世界の住人に成りきって、いいところをかっさらっている。落語も上手い。色気も愛嬌もあって、惚れ惚れ。粋な風情で、ドンピシャのキャスティング。








落語家 志ん生役の森山未來さん、落語「富久」を大熱演。やっぱり舞台で鍛えられた人は違うわねー。ど迫力です。死に物狂い。
敗戦で悲惨な状態になっている時でも、満州に残された日本人は落語を聴きに来た。せめて笑って死にたいと。「笑いと救い」について、脚本家の宮藤官九郎さんが、最も書きたかった事だそうです。








その、『富久』を聞きながら、涙を流す、小松役の仲野太賀さんの演技には胸が揺さぶられたわー。ジーンと熱くなった。演技というより、小松そのもの。技ではなく、心で演じる。その表情に見いってしまった。





上官の意志で脱走兵になり、戦争が終わって、行くはずだった沖縄で戦死することもなく、日本に帰れる!との希望を持つも、虚しくソ連兵に見つかって射殺されてしまう。日本にいる家族に宛てた葉書に「志ん生の『富久』は絶品」と書いたまま。









小松の息子(神木隆之介さん)は、戦後、この葉書を持って、志ん生に会いに行く。この場面は、いだてんがスタートとしてすぐの頃。この葉書の謎がこの39回でやっと解明した。晩年の志ん生役にたけしさん。落語家志ん生役にドンピシャなれど、滑舌が悪くてホント残念。あせるあせるあせる

(以下二枚の写真はツィッターからお借りしました。)

日本が敗戦して、満州に残された日本人は大変な目に合う。中国人に仕返しをされる。「ソ連軍が本格的に来てからは、ひでえもんだったよ。女は皆、連れて行かれた。逆らったら自動小銃で、パンパンとくる。沖縄で米兵が、もっと言やー、日本人が中国でさんざっぱらやってきたことたが、、、。」と 、脚本は、病床の 晩年の志ん生に語らせる。満州での悲惨な情景は、今迄でに何度もドラマや映画に登場したけど、今回のいだてんが、私は一番怖かった。短い時間なのにリアルで、あの頃の満州にいたような気分にさせられたわー。戦争の残酷さをひしひしと感じた。

(ツィッターから、抜粋)

圓生と志ん生が日本に引き揚げ船で帰れたのは、二年近く経ってからだそうです。
いだてん、視聴率悪いようだけれど、この回だけでも、観る価値ありますよー。神回です。
私は息子さんの、志ん朝さんの落語が好きで、何度か聴きに行きました。才能があり、粋で色気のある、様子のいい噺家さんでした。早くに亡くなられて残念だったわー。