藤田嗣治展 | お気楽マーニャのブログ

お気楽マーニャのブログ

ブログの説明を入力します。

上野、東京都美術館。8日月曜日迄なので、間に合って良かったわー。



藤田嗣治のお父様は、陸軍軍医の最高職である陸軍軍医総監。息子が画家になる夢を認め、パリ留学の資金援助をした。フジタは、生まれながらのエリートだったのねー。どんな裸婦を描こうが、絵に品格があるのは、彼が持って生まれたものだったと納得。乳白色の裸婦で有名になったフジタだけれど、私は、彼が27才でパリに渡った直後描いた、哀愁漂うパリの風景が凄く良かった。そして、その後描かれた、お花や、可愛い静物の魅力的なこと。ずっと眺めていたかったわー。



人物では、女性像より、自画像が好き。他の作品に比べて、その完成度の高さから、彼はかなりのナルシストとみた。東京美術学校の卒業制作の自画像から、彼が亡くなる二年前の作品まで、彼の人生を網羅する充実した展覧会。沢山の女性と交流し、世界を旅し、パリの社交界で遊び、日本文化にも親しみ、芸術性の高い素晴らしい作品を多数残したフジタ。人生を存分に味わい尽くし、謳歌した、才能にも運にも恵まれた、本当に稀有な人だったと思う。日本画壇から、猛烈に嫉妬されたのは仕方ないわねー。戦争画『アッツ島玉砕』は何度か観ているけれど、兵士の表情が見事。全ての作品を見終わって感じたことは、彼は、なんて真面目で繊細で努力家で、心優しい人だったのかしら!?だ。私も、もっと真面目に真摯に物事に取り組まなければ!、といたく反省させられた展覧会だった。


二時間歩きまわってヘトヘト。上野公園のスタバで、パンプキンパイ。あっさり系で美味。