映画、東京家族 | お気楽マーニャのブログ

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あの完璧な小津監督の、『東京物語』をリメイクするなんて、相当な自信がないと出来ないわよねー。と思ったけれど、リメイクではなく、『東京物語』をモチーフにした映画だそうです。モチーフってどういう意味なのかしら?ストーリーが似すぎているから、かなりリメイクになっているように思うけど、、、。モチーフと言っているのは、ある種の逃げかも。『物語』と『家族』は別物としてみてほしいと書いてあったけど、ここまでストーリーが、被ると当然比べてしまうわねー。多分、『物語』を観たことがある人とない人では、この映画の評価は全然違うでしょうね。まだまだバリバリ元気な、橋爪功と吉行和子がわざとらしく老いた感じで品川駅に着いた最初の場面で私的にはもうアウトだわー。橋爪功は笠智衆を、西村雅彦は山村聡を意識し過ぎてか、演技が固くてなんだかガチガチ。吉行和子は、東山千栄子とは別のタイプの母親像だけれど、いい味だわー。でも倒れた時、病院でまだ68才だとわかってびっくり!目目叫びドクロ現在の68才の女性ってこんなにおばあさんではないわよーえー昭和とは10年違うと思う。中嶋朋子の、杉村春子を意識した役作りは成功ね。さすが芸達者。意外と良かったのが、林家正蔵。人は悪くないんだけど、あんまり役に立たなそうな髪結いの亭主を飄々と演じている。この人のいろんな役を観てみたいと思った。妻夫木聡と蒼井優は、自然な演技で良かったわー合格合格合格爽やかなカップル。この二人のリアルな演技のお陰でこの映画が救われている。『物語』では、子供たちに不満はあっても、感謝の念と愛情をもった父親を笠智衆が温かく演じていたけど、この『家族』の父親は文句ばっかり言って、全然共感出来なかったわー。山田監督やキャスト、スタッフには申し訳ないけれど、いかに小津版『東京物語』が、偉大な作品かということを再認識させられた。映画って総合芸術なのねー。映画の品格って簡単には生まれない。小津作品と黒澤明作品は本当に日本の宝だわー。あくまでも個人的感想です。あしからず。ねー