



映画館での場面。少しだけれど、心が触れあってどぎまぎの前田。かすみちゃんの隣に恥ずかしくて座ることも出来ない。名場面だわー~。レッドフォードとバーブラが、カフェのテラス席で偶然会って、初めてお互いの小説について話す場面みたい。前田役の、神木隆之介さんの素晴らしいこと、素晴らしいこと。










宏樹にとっては、前田は、透明人間のようなもので、言葉を交わすことなんて思ってもみなかったのに、レンズの枠のお陰で、偶然歩み寄る。ちょっとした好奇心から、八ミリカメラについて聞いただけなのに、前田のある種の自信に満ちた、信念のある発言に打ちのめされ、敗北感を感じる。作者の意図は知らないけれど、私はそう感じてしまった。親友と思って信頼していた桐島からは、何の連絡もない。自分は何でも出来るが、何もしていない。情熱も達成感もない。前田にやっぱりかっこいいね!と言われても、恥じ入るばかり。そして最後桐島に電話をかける宏樹の後ろ姿は、不安と孤独で満ちている。私の勝手な解釈だけれど、この映画面白かったー~。今の時代を象徴して、いつまでも語り継がれる映画ね。学生時代は、みんな残酷。大人になれば、本心を隠す術を学ぶし、ここは自分の居場所でないと判れば、1日でドロンすることも出来る。学校はそうはいかない。前田の、ここで生きて行くしかない!という言葉、重いわー~。