夫がスーパーの近くまで
出かけるということで、気軽に
「帰りに白菜、買ってきて~。」
と頼んだところ、買ってきたのが
まさかのキャベツ!
「chou chinois(白菜)
頼んだのに、なんで chou blanc
(白キャベツ)なの !?」
予想外の展開に頭を抱える私。
「白キャベツ!? そんなわけない。
パネルに chou chinois
(白菜)って、書いてあったよ。」
ハァ!?
信じられないことに、夫は白菜と
キャベツの見分けがつかないらしい。
日本人にとって身近な存在の
白菜もフランス人にとっては、
それほどでもないのは事実です。
それでもここ数年のうちに、
一般的なスーパーにも白菜が
並ぶようになり、夫と同行中に
何度も白菜を購入しています。
にもかかわらず間違えるなんて!
シュー・ブラン(白キャベツ)は、
見た目こそ日本のキャベツに近い
ものの、それとは異なり、かたい
ので生食には向きません。
葉と葉の間に隙間がなく、
ぴったりと密接しているため、
ずっしりと重く、私は本気で
凶器になると思っています。
渡仏して間もない頃、それを
知らずに購入してしまい、
炒め物にしたところ、かたくて
食べられたものではなかったです。
それ以来、白キャベツを
避けていて、お好み焼きなどで
キャベツが必要な時には、アジア系
のスーパーで、日本の品種に近い
キャベツを買い求めていました。
白菜を判別できなかった夫に
「これが白菜だよ!ほれ」と
パソコンの画像を見せつけたところ
「お店にはなかったよ」との
ことでしたが、調理しずらい
白キャベツを白菜と思い込み、
買ってしまうなんて、調理する
身にとっては厄介この上ないです。
仕方なく10年以上ぶりに調理して
みたところ、やはり生食には
向かないものの、時を経て、
品種改良されたのか、それとも
旬だからか、意外にも白キャベツの
評価を改める結果となりました。
葉脈を断つように、せん切りすれば、
お好み焼きにも使え、煮込み料理
にすれば柔らかく、甘みも出て、
これならば、また買っても良いと
思えました。
さて、日本同様さまざまな種類
があるフランスのキャベツ。
日本で「ちりめんキャベツ」、
「サボイキャベツ」と呼ばれる
ロールキャベツやポトフに最適な
キャベツは chou vert シュー・
ヴェール(緑キャベツ)の
名で、親しまれています
また chou de Milan シュー・
ド・ミラン(ミラノのキャベツ)
の別名もあります。
鮮やかな色彩が食卓に映える
紫キャベツは chou rouge
シュー・ルージュ(赤キャベツ)。
芽キャベツは原産地が語源の
chou de Bruxelles
シュ-・ド・ブリュッセル
(ブリュッセルのキャベツ)。
ちなみに夫は、子供の頃から
芽キャベツを食べるたびに、
腹痛を起こしていたそうで、
我が家ではタブーとなっています。
春に出回る chou pointu シュー・
ポワンチュ(とんがりキャベツ)は
文句なしのやわらかキャベツ。
ふんわり食感の千切りキャベツも
いただけます。
そして、カリフラワーは chou fleur
シュー・フルール(花キャベツ)。
白菜は chou chinois
シュー・シノワ(中国キャベツ)。
日本で一般的に食されている
キャベツは chou atlas シュー・
アトラス(アトラスキャベツ)、
または chou plat シュー・
プラット(平たいキャベツ)
という名前がついています。
それぞれがなるほどな、
と思う名称ですよね。
余談ですが、シュークリームは
フランス語で「シュー・ア・ラ・
クレーム」。
「クリーム入りのキャベツ」
という意味で、その見た目が
語源と言われています。
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