三菱重工が現在開発している我が国初の国産小型ジェット旅客機「スペースジェット」(MRJ・三菱リー
ジョナルジェット)が、新型コロナウイルス感染拡大の影響により世界的に航空機の需要が低迷してい
ることで飛行試験を見合わせなどで開発を凍結、さらに今年度、従来に比べて半減させた開発費を大
幅に削減させるようです。
以下引用・・・産経ニュース
国産ジェット事実上凍結へ 三菱重工、コロナ直撃で需要消滅
三菱重工業が国産初のジェット旅客機スペースジェット(旧MRJ)の開発費や人員を大幅に削減し、事業を事実上凍結する方向で最終調整していることが22日、複数の関係者への取材で分かった。新型コロナウイルスの流行が直撃し、納入先の航空会社の需要回復が当面見込めないと判断した。巨額の開発費を投じ、官民で約半世紀ぶりの国産旅客機を目指したが、ノウハウ不足で6度納期を延期していた。国の産業政策にも大きな打撃となりそうだ。
30日に発表する中期経営計画で詳細を説明する。今後は航空需要の動向を見ながら、事業を再開するかどうかを検討するとみられる。将来の需要回復に備え、運航に必要な「型式証明」と呼ばれる国の認証取得に向けた活動は継続する。スペースジェットの開発費は、相次ぐ納期の延期で売り上げが立たない中、既に1兆円規模に達している。
引用終わり・・・
三菱の「スペースジェット」は、2015年11月に初飛行に成功して国産旅客機としてはYS-11以来53
年ぶり、国産ジェット旅客機としては我が国初となる機体で、2017年にはANAで初号機の運航が計
画されるまでとなっていましたが、トラブルなどで開発が大幅に遅れている中での今回の新型コロナウ
イルス感染拡大の影響で開発凍結となったようです。
この国産ジェット旅客機の計画は、半世紀ぶりの国産旅客機プロジェクトとして平成20年に三菱航空
機で事業化がスタート、開発は難航を極めて計画は6度納期を延期されいました。
当初計画よりも大幅に遅れはしましたが、初飛行は成功しており国内のJALやANA、そして世界各国
のキャリアから約400機を受注していたこともあったようです。
今回のコロナ禍で開発はさらに遅れることになり、何時初号機が登場するのか分かりませんが、我が
国初の国産ジェット旅客機なので楽しみに初号機のロールアウトを待ちたいと思いますね。
ちなみに国産初のジェット旅客機「スペースジェット」とは・・・
機体は全長約35m、座席数は約70~90席で、最新鋭のエンジンを搭載、従来の小型旅客機よりも
燃費性能が優れており、客席の快適性も大きな特徴となっています。