米大リーグ・ドジャースの大谷翔平が来年3月のWBC出場を表明したが、これを最も歓迎したのは、米カリフォルニア州に本社を置く動画配信大手のネットフリックス社(ネトフリ)だと言われています。同社はWBCの日本での独占放送権を獲得しているからで、大谷の表明で、同社との契約者が爆発的に増えると見られるからです。
2023年の前回大会では、大谷が先発した準々決勝のイタリア戦が、野球中継歴代2位の視聴率48%を記録するなど、日本戦の地上波中継は全7試合で40%を超えるなど、大きな社会現象となりました。
これほど人気の高まったWBC。前回は7試合で放送権料が30億円程度だったが、今回は同社の参入で150億円前後にまで上がったと言われ、この金額では日本のテレビ局が束になっても太刀打ちできません。その結果、同社が放送権を獲得したのです。
現状では、来春のWBCを視聴するには、同社と契約するしかありません。大谷が出場することで、同社と契約するファンが爆発的に増えることになる可能性が高まったのです。
同社はWBCに続き、MLBの放送権も視野に入れていると言われています。24年末時点で、同社の全世界会員数は3億163万人、売上高は390億㌦(約5兆7720万円)。MLBの中継権は1000億円に上るともいわれるが、その資金力なら不可能ではありません。
WBCに続き、ドジャース戦などMLBの試合も同社と契約しないと視聴できない日が、近い将来訪れる可能性が出てきましたーー。
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1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。