米データ会社「コーディファイ・ベースボール」は、大谷翔平(ドジャース)が1969年以降の大リーグの歴史の中で、投打で得点圏の場面で「打たれず、打つ」選手であることを裏付けるデータを示しました。

 大谷は今季、投手として6月に復帰登板を果たし、打者では自己新の55本塁打を記録したが、得点圏打率が.247だったことや、打点が昨季の130から102に減ったことから、「勝負弱い」との指摘も一部でささやかれました。

 しかし、同社によると、投手として得点圏に走者を置いた状況での「被長打率」は大谷が.292で、69年以降の投手で最も優れています。

 2位以下は、.299のJRリチャード(アストロズ)、マックス・フリード(ヤンキース)、.300のジム・パーマー(オリオールズ)、.303のペドロ・マルティネス(レッドソックスなど)、.304のロジャー・クレメンス(レッドソックスなど)、.305のクレイトン・カーショー(ドジャース)、.306のノーラン・ライアン(エンゼルスなど)ら偉大な名前が続いています。

 一方、打者として得点圏での「長打率」は大谷が.602で2位。トップは.605のマーク・マグワイア(アスレチックスなど)でした。

 3位以下は、.598のアルバート・ベル(インディアンスなど)、.594のバリー・ボンズ(ジャイアンツ)、マニー・ラミレス(レッドソックスなど)、.590のアーロン・ジャッジ(ヤンキース)、.579のマイク・トラウト(エンゼルス)ら強打者が続いています。

 この半世紀、最も得点圏で長打を許さない投手と、2番目に得点圏で長打を打つ打者を合わせ持つ大谷。どちらか片方だけでも快挙なのに、両立させてしまうという新たな「大谷伝説」が発掘されました。

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 1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。