米大リーグ機構は23日(日本時間24日)、ストライクかボールを自動で判定する「オートメイテッド・ボール・ストライク(ABS)」を来季から導入すると発表しました。オープン戦、レギュラーシーズン、ポストシーズンの全試合で適用されます。
プレーごとの判定は従来通り審判員が行い、確認を要求する「チャレンジ」の際にABSを利用します。要求できるのは投手、捕手、打者だけで、審判員の判定直後に帽子やヘルメットをたたいて意思表示します。
チームには2度の権利があり、成功すればチャレンジできる回数は減りません。延長戦に入った場合、チャレンジ権が残っていないチームには1回の権利が与えられます。ABS判定では、ボールの一部がストライクゾーンに触れていればストライクと判定され、球場内では、チャレンジの結果がグラフィックで表示されます。
ABSは、マイナーリーグでの運用を最初に行い、今季のメジャーリーグでのオープン戦で試験的に導入されました。オープン戦では1試合あたり4.1回のチャレンジがあり、52.2%で判定が覆りました。オールスター戦でもABSは採用されました。
オープン戦やオールスター戦でABSを経験した選手の意見は好意的なものが多く、フィリーズのシュワーバー選手は「システムを導入すれば、もし大事な場面で人為的なミスが起きても、チャレンジをして正しく判定できるのは良いと思う」。
また、ABSを使うことで試合の進行が遅れるのでは、という懸念についてもドジャースのマンシー選手は「試合の流れが遅くなるどころか、かえってスピーディーに進む」と評価していました。
将来的に、「プレーごとの判定もABSを使用することになるのか」が、次の注目点になりそうです。
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1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。