輝かしい実績を過去に残しながら、今季は開幕から手術後リハビリや不調などで試合出場にもあまり恵まれなかった村上宗隆(ヤクルト)、筒香嘉智、藤浪晋太郎(ともにDeNA)の3選手が、シーズン終盤に来て、力を発揮し始めました。

 村上は、三冠王を達成した2022年以来となる1試合3本塁打を30日の広島戦(神宮)で放ちました。しかも最初の今季12号はバックスクリーン直撃のソロ、13号はさらに高さと強さを増してバックスクリーン上部への2ラン、14号はバックスクリーン右と、3本ともバックスクリーン中心に特大のアーチとなりました。

 筒香も同日の中日戦(横浜)で、一回に直球を、三回にはスプリットを捉えて2打席連続で右中間席に本塁打を放ち、延長十一回にも14号2ランを打ちました。8月7日の一軍昇格後、出場10試合で8本のアーチをかけました。

 米球界から今季途中にプロ野球に復帰した藤浪は、31日の中日戦(横浜)に先発し、7回投げて4安打、9三振、3四球、無失点の好投を披露し、阪神時代以来3年ぶりとなる日本球界での白星を飾ることができました。

 村上は昨年12月に右肘関節鏡視下クリーニング手術を受けた影響で、今季は31試合の出場にとどまっています。昨年、米球界からプロ野球に復帰した筒香も、調子が上がらず、53試合しか出場していません。藤浪も今季初勝利の試合が2ゲーム目でした。

 「三冠王の村上」、「本塁打と打点の二冠王の筒香」、「甲子園の高校野球優勝投手の藤浪」。3人の「完全復活」に期待します。

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 1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。