中日対DeNA 戦が17日、バンテリンドームで行われ、米大リーグからプロ野球(DeNA )に復帰した藤浪晋太郎(31)は、1059日ぶりの日本登板で先発して5回を投げて投球数86、被安打5、課題の制球も安定して1四球、1失点に抑える好投を披露しました。

 阪神時代の2022年9月23日の広島戦以来の日本での登板となった藤浪。初回は得点圏に走者を置きながらも無失点で切り抜けると、二回は無死から連打を浴びたが、遊ゴロの間の1失点にとどめました。四回は先頭のボスラーに四球を出すなどで一死一、三塁のピンチを招いたが、宇佐美を外角のツーシームで三ゴロ併殺打に打ち取りました。

 最速は156㌔で、毎回の5三振を奪うなど、右打者への死球を警戒して左打者9人を並べた中日打線を難なく仕留めていきました。

 86球中59球がストライクという68%の高いストライク率が好投の理由で、「ストライクゾーンでどんどん勝負できた」と、本人も胸を張っていました。

 勝利投手の権利を得て降板したが、リリーフ投手が同点本塁打を喫して勝ち星は消えました。しかし、「中継ぎ投手に負担をかけてしまった」と、5回で降板したことを悔しがったところに、米大リーグで得た貴重な経験の一片をのぞかせていました。

 チームは4連勝で2位巨人に0.5ゲーム差と肉薄してきました。昨季の筒香嘉智の米大リーグからの加入がDeNAの上昇ムードを醸し出したように、藤浪の可能性がチームの「2年連続日本一」のレールを敷くことにつながるか、注目していきたいと思います。

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 1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。