ドジャース対ツインズ戦が21日(日本時間22日)、ドジャースタジアムで行われ、ドジャースの「2番、投手兼DH」で出場の大谷翔平は、初回に先頭打者本塁打を許したその裏、3試合連続本塁打となる逆転2ランを放ちました。球団によると、一回表に本塁打を許した投手が、その裏に本塁打を打つのは、大リーグ史上初の出来事だったと言います。
一回表、大谷は先頭のバクストンに真ん中高めのスイーパーを捉えられ、左中間席中段に先頭打者本塁打を許しました。右肘手術から復帰6戦目で初めて浴びた本塁打で、6月16日の復帰初戦以来の失点でした。
「失投だった」。大谷はこう振り返ったが、自らのバットで取り返せるのが「投打二刀流」の真骨頂。その裏、先頭のベッツが四球で出塁した後、打席に立った大谷は、カウント2ー1からの4球目、高めに浮いたチェンジアップを完璧に捉えると、打球はバックスクリーンに飛び込む飛距離134㍍の特大弾となりました。
大谷は打った直後に本塁打を確信したようで、豪快にバットを放り投げました。「先制点はもちろん、与えたくなかった。ムーキー(ベッツ)がいい形で出てくれたので、繋げればいいという思いで打席に入り、結果的にホームランになったので良かった」。
投手としては、決して本調子ではなかったが、それでも最速159.5㌔の直球とスプリットなど変化球も織り交ぜての苦心の投球で、3回4安打1失点、3奪三振。結果的に決勝点となった2ランを含めて5ー2の勝利に貢献。ドジャースは連敗を3で止め、後半戦初勝利を挙げました。
「本拠地で先発した投手が初回に本塁打を打たれ、その裏に自ら逆転本塁打を打つ」という、漫画でも描かれないようなシーンを現実に起こした大谷。「投打二刀流」が復活したことで、こうした「史上初」は、これからも現実となっていくに違いありません。
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1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。