広島対巨人戦が13日、マツダスタジアムで行われ、ソフトバンクからトレードで新加入した砂川リチャード内野手(25)が「7番、三塁」で先発出場。いきなり3季ぶりとなる本塁打を放ち、5年連続ウエスタン・リーグ本塁打王のパワーを見せつけました。
二回の初打席は三振に倒れ、迎えた五回。ベンチからの「(前打席の三振から)切り替えて!」の言葉が耳に届き、「フレッシュな気持ちで打席に入れた」そうで、3球目の速球を捉えた打球は高々と舞い上がり、左中間席に飛び込みました。
リチャードは、沖縄出身で、米国海兵隊に在籍していた父と、日本人の母を持つハーフです。沖縄尚学高校から、2017年のドラフトで育成3位の指名を受け、ソフトバンクに入団。1㍍89、118㌔の恵まれた体格を生かし、20年から5年連続で二軍の本塁打王を獲得したが、一軍では284打数45安打の打率1割5分8厘、10本塁打、27打点と結果を残せませんでした。
巨人入りが決まり、長く目をかけてくれた王貞治・球団会長に電話で報告すると「大きなチャンスだから頑張ってきなさい」と励まされ、いきなり結果を出すことができました。
移籍初試合は4打数2安打1打点と好スタートを切ったリチャード。出番がなかったソフトバンクから、先発出場のチャンスを得られた巨人で活躍を続け、「故障の岡本和真の代役」ではなく、岡本が戻ってきても中軸を打てる選手に成長することを期待したいものです。
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1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。