巨人の秋広優人内野手(22)、大江竜聖投手(26)と、ソフトバンクのリチャード(砂川リチャード)内野手(25)の交換トレードが成立し、12日に両球団から発表されました。

 秋広は通算153試合出場で打率2割7分、10本塁打、42打点。大江は149試合の登板で7勝0敗、防御率3.75。リチャードは100試合出場で打率1割6分、10本塁打、27打点だが、二軍では昨季まで5年連続で本塁打王のタイトルを獲得しています。

 巨人は、4番の岡本和真内野手(28)が6日に左肘靭帯損傷の大怪我を負って戦列を離脱しており、強打の右打者を獲得して打線の強化を図る意向です。

 1993年にFA制度が導入されてから、大物選手はFAで移籍することが多くなっているが、トレードも球団の補強を図る上で、欠かせないものです。

 そのトレードの中でも、「大型トレード」が、かつては数多く見られました。まず、63年の山内一弘外野手(大毎)と小山正明投手(阪神)のトレード。山内はこの年までに本塁打王2回、打点王4回、首位打者1回、MVP1回を獲得。小山は20勝以上を4回記録するなど176勝をマークしていました。

 75年には首位打者7回の張本勲外野手(日本ハム)と、20勝を2回記録した巨人の高橋一三投手、富田勝内野手との交換トレード。86年には三冠王を3回獲得したロッテの落合博満と、中日のリリーフエースだった牛島和彦投手など「1対5」のトレードなどが挙げられます。

 こうした「大型トレード」に比べれば小粒なトレードだが、特に巨人にとっては、岡本の負傷による緊急トレードだけに、ウエスタン・リーグの本塁打王が大化けすることを願うだけなようです。

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 1984年の王監督の時代から、藤田、長嶋、原監督まで、20年以上巨人を担当した某新聞社運動部元記者。